ツートライブ(たかのり=左、周平魂)
ツートライブ(たかのり=左、周平魂)

 07年、2人そろってNSCに入学。早々に調子にのる。

たかのり 学生時代には「お前ら授業中にうるさい」と怒られていたことが、全部「おもろいな」と、ほめられるモードに変わるんですよ。

周平魂 いきなり5組しか入れないAクラスになって、めっちゃ楽勝やん! 天職やん! ってナメまくるんです。

たかのり ところがオーディションでは全然ウケない。マジでウケない。
周平魂 同期のあいだでは、こいつら頭おかしい! ってぐらいめっちゃウケてたのが、いざ外に出ると全くウケない。

 ある日、笑いをとるまで舞台を降りないと決め、持ち時間2分のことろ8分間やり続けたことが問題視され、Cクラスに転落。そこからいまの「イキリ漫才」のスタイルに到達するまで約10年かかったという。

たかのり いろいろこねくりまわし続けていくなか、「お前ら変なところでカッコつけるなぁ」と何度か指摘されたので、それ自体を武器にするようになったのが9年目ぐらいですね。

周平魂 最初の感じを「イキリ」なんだと意識して見せられるようになったのかもしれません。同期にも「あのころの感じになってきたな」と言われたりもしました。

たかのり 関西の賞レース、あれが10年目までしか出られないものが多いんですよ。そこでなんとか決勝に残れた。そこからですね。

 6月からの全国ツアーは、東京、大阪、名古屋に加え、ふたりが生まれ育った広島と京都、そして出会った街・神戸。15年を再確認するようなエモみの強い開催地だ。

たかのり 15周年ということは、僕らはM-1もラストイヤーということになるんです。

周平魂 全国ツアーで新ネタも含めていいネタをよりいいものにブラッシュアップさせていって。

たかのり そうしながら磨かれたネタを、一番いい状態でM-1に持っていこうというのが僕らのねらいです。ツアーの時期もそこに合わせてます。「あのネタ、ツアーで見たやつや! あのときよりさらにおもろくなってる!」と言ってもらえるようになるといいですね。

周平魂 10年かけてたどりついたスタイル、そこからさらに5年。ここまで15年やってきたんやという漫才をお見せしたいですね。
たかのり 僕ら、基本的に昔のネタはやらないんです。常に進化してきた。ここからまだまだ進化していくよ、というものを見せていきます。

 15年目の本気のイキリが炸裂する。

周平魂 さぁその先、ツートライブ、どうなっていくんやろうと。そんなふうに書いといてください(笑)。
(本誌・太田サトル)

「ツートライブ結成15周年!初漫才ツアー『闊歩旅』」
6月30日(金)神戸三宮シアター・エートーを皮切りに、全国6か所で9月まで公演。チケット一般販売中
https://manzaigekijyo.yoshimoto.co.jp/2023/02/post-70.html

※週刊朝日オンライン限定記事