ワタミの宅食ダイレクト「いつでも五菜」
ワタミの宅食ダイレクト「いつでも五菜」

 おかずやお弁当を宅配するサービスが人気だ。価格もお手頃でメニューは豊富、なかには有名シェフが監修したお弁当もある。コロナ禍で急成長の宅配食サービスだが、「ブランドが増えすぎて選べな~い」ってなっていませんか?

【図で確認】主な宅食サービスの特徴はこちら

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 宅配をめぐるPR合戦は盛んで、郵便受けに投げ込まれるチラシや新聞の折り込み広告のほかにも、テレビCMで宣伝している会社もある。

「♪ワタミの宅~食」

 というメロディーや、

「♪“三つの欲しい”のおかず定期便~、三ツ星ファ~ム」

 という歌を耳にしたことがある人は少なくないはずだ。

 矢野経済研究所の調査ではコロナ禍の2020年、宅配ピザや生協などの食材も含めた食品宅配サービスは、宅配需要の急増で市場規模も年間2桁の成長を遂げ、2兆円の大台に乗せている。調理済みのおかずやお弁当を届ける在宅配食サービスも、調理の手間がいらないこともあって大きな成長を遂げ、競争は激しくなっているという。

 10年以降の累計で7億食の宅配を達成したワタミは、在宅配食サービスを牽引(けんいん)してきた。同社は現在、冷蔵のお弁当とおかず、冷凍のおかずを届けている。

「コロナ禍では自宅で食事をされる方の増加に伴い、宅食の需要も増えました。高齢者向けの食事宅配事業では12年連続で売り上げシェアナンバー1を達成しました。冷凍総菜の宅配も伸びています。今後は働く女性など、若い世代もターゲットにしたサービスもさらに強化していくつもりです」(ワタミ広報)

 病院食事業の最大手、日清医療食品は12年から、塩分やたんぱく質などのコントロールが必要な人にも対応する「食宅便」を展開。20年からは低糖質の食事を届ける「ハーモグ」も新たにスタートさせ、二つのブランドを展開している。

 冒頭に紹介した三ツ星ファームは、CMに人気タレントの佐藤栞里(しおり)を起用するなど、比較的若い層をターゲットにした弁当のサブスクリプション(定額利用)サービスだ。

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