室井佑月・作家
室井佑月・作家

 作家の室井佑月氏は、立憲民主党の代表選を報じたメディアに違和感をもったことがあったという。

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 どうして意地悪をされていると気がつかないのだろうか。ずっとそう思っていた。今日は11月28日、もうそんなこといっても遅いのだろうけど。この次からはここに気づいて欲しいので書いておく。

 11月28日の「FNNプライムオンライン」では立憲民主代表選について「『共産党との共闘で失ったものがある』泉氏、小川氏」という記事が、動画と共に載っていた。それはフジテレビの「日曜報道 THE PRIME」での一場面。

 番組は、立憲民主党代表選挙の候補者の、逢坂氏、小川氏、泉氏、西村氏、4人を呼んで話をさせていた。

 記事になった部分は、番組のキャスターが、「共産党との共闘で失ったものがあると思う方?」と4人に尋ねたところ。

 西村さんだけはこの意地悪に気づいたのか、「立憲民主党として、自分の力できちんと訴え、そして政策を有権者の皆さんから理解していただく、これが基本だと思います」というふうに答えていた。

 一見、キャスターの質問をはぐらかしたように聞こえるかもしれない。が、これが一人でできる正解だったと思う。

 本当の大正解は、

「どうしてメディアの方は、共産党との共闘のデメリットばかり聞くのでしょう。なにかそこに意図でもあるのですか? もう共闘は前に進んでいるのですし」

 と4人でそうキャスターに強い口調で申し出ることだった。

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室井佑月

室井佑月

室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。「しがみつく女」をまとめた「この国は、変われないの?」(新日本出版社)が発売中

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