コロナ禍で中断していたライブ活動を再開させ、目下、全国ツアー中の沢田研二。そんな沢田が11月22日、令和3年度京都市文化功労者として表彰される。日本レコード大賞、ゴールデンアロー賞など音楽・芸能分野の賞を総なめしてきた沢田だが、今回のような行政からの表彰を受けるのは初めてのことだ。
京都市文化功労者は1968年創設。京都市の文化の向上に多大な功労のあった者を対象に、文化人、学者らからなる京都市文化功労者審査会が選定する。昨年までに片岡仁左衛門(十三代目)、千宗室、瀬戸内寂聴ら287人が受賞している。
京都市の担当者によると今回、沢田が選定されたのは京都出身の音楽家・俳優として多大な活躍が認められたため。67年、ザ・タイガースでのデビュー以来、50年以上にわたり間断なく活躍し続けていることが評価されたようだ。
近年、安倍晋三政権を痛烈に批判するなど、行政とは一定の距離を置いている印象のあった沢田。しかし、今回に関しては「代理人の方を通して受賞していただけるか打診したところ、ご快諾いただけました」(前出の担当者)という。やはり故郷・京都には格別の思い入れがあるのだろうか。
SNS上では、ファンたちが「おめでとう」「うれしすぎる」など大きく反応。また、京都市がホームページ上で公開した広報資料に掲載された沢田の写真もちょっとした話題になった。近年、公の場にめったに姿を見せず、メディアへの画像提供にもシビアな沢田だけに、ファンにとっては現在の様子がわかる写真一枚すら貴重な情報。だが、掲載されたのは正面を向いて無表情という免許証のようなお堅い一枚で、ファンからは「痩せた」「先生みたい」と、うれしいツッコミの声も上がった。
「写真は他の受賞者と同じく沢田さんサイドにお願いしてマネジャーさんに送っていただきました。こんなに話題になるとは、想像以上でした(笑)」(同)
ちなみに、11月15日に京都市のホームページ上で情報公開された時点では、沢田のプロフィル記載に若干の誤記があったのだが、何人かのファンが問い合わせて即座に訂正させるという珍事も起こっていたようだ。
11月22日の表彰式は、同日に福岡市でのライブが重なったこともあり欠席の沢田。表彰を喜ぶ姿が見られないのは残念だが、ライブのMCで何かしら感慨を語ってくれることを期待したい。(中将タカノリ)
※週刊朝日 2021年12月3日号