麻木久仁子さん(事務所提供)
麻木久仁子さん(事務所提供)
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 大病をきっかけに薬膳料理を学び始めたタレントの麻木久仁子さん(58)。今夏は温活指導士として日本温活協会の温活薬膳料理の講座などで講師を務めたり、YouTubeで「体を温め免疫力を高める」食事法を発信したりと活躍の幅を広げている。薬膳で体を温める健康法を聞いた。

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──インスタグラムでたくさんのレシピを紹介されています。彩り豊かでどれもおいしそうです。

「実はどのレシピも簡単です。野菜を切ってあとは煮たり炒めたり調理するだけ。色鮮やかに見えるのは、薬膳の考え方の基本。五つの色(青・赤・黄・白・黒)の食材を使っているからです」

──薬膳のどんなところに魅力を感じたのですか?

「ご飯のたびに自分の体調と会話して、『今、これが食べたい』と、その感覚に正直になって食材や調理法を選ぶ、パーソナルメイドな考え方に引かれました。自分にいいものが人にいいとは限らないし、逆もそう。一人ひとりの体質も体調も違うし、昨日の自分と今日の自分でも違いますから。今日はロケで外を歩いた、今日は家でずっと原稿を書いていた、じゃあ何食べようかと」

山芋に桜エビとチーズを入れて焼いたガレット(事務所提供)
山芋に桜エビとチーズを入れて焼いたガレット(事務所提供)

──今日食べたいものを、食べる?

「そうです。卵とご飯でも、雑炊にするか、チャーハンにするか。あるいは卵ご飯なのか。卵に通す火加減までも含めて、そのときの体調に忠実に。自分が求めた調理法であれば満足度も高く、食べるのも料理するのもすごく楽しいです。もちろん、注意点もあります。塩分は控えめ、腹八分目、体温に近いものを食べる、できるだけ旬の食材を丸ごと頂く、などです」

──食材とも向き合う?

「たとえば鶏肉。今日は胃の調子が良くないからゆでてスープに入れてポン酢であっさりと食べようと思ったらそれは『薬膳ゆで鶏』なんです。体を温めたいから、スパイスをつけたから揚げを食べようと思ったらそれは『薬膳から揚げ』になります。考えた時点でその料理は薬膳なんです。今の自分に大切なものをどこで食べるのか、というのが薬膳の考え方です。そのためにもある程度は体を温める食材や冷やす食材などを知っておいたほうがいいと思います。たとえば少し体がほてっているときのみそ汁の具は体を冷やすトマトにしても良いでしょう」

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