60代でBTSファンに 「推し活」とシニアが相性のいい理由 (1/3) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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60代でBTSファンに 「推し活」とシニアが相性のいい理由

井上有紀子週刊朝日#シニア
BTS (GettyImages)

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BTS推しの女性(62)の自宅にある「推しコーナー」。BTSグッズやARMY仲間からもらったプレゼントなどが並ぶ

BTS推しの女性(62)の自宅にある「推しコーナー」。BTSグッズやARMY仲間からもらったプレゼントなどが並ぶ

 好きな人や物(=推[お]し)を応援する「推し活」が話題だ。アイドルファンの若者たちだけの話かと思いきや、さにあらず。心と時間とお金に余裕のあるシニア世代こそ、「推し活」を最大限に楽しめる可能性があるという。あなたも「沼」にはまってみたら、人生が輝き始めるかも!?

【写真】これが沼にはまった62歳女性の部屋の「推しコーナー」

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「推しって何かしら、と思ったんですけど、気づいたら大切な存在になっていました」

 神戸市の求職中の女性(62)の推しはBTS。世界を席巻する韓国出身の7人組男性グループだ。今年2月、女性は「ARMY」と呼ばれるBTSファンになった。特定のメンバーでなくグループ全体を応援する「ハコ推し」だ。

 一人暮らしの家で、BTSを聞いて目を覚ます。家事のときは「Dynamite」でテンションを上げる。夜はテーブルや壁にディスプレーした「推しコーナー」を眺める時間。ブロマイドや、写真を切り抜いたアクリル板、ARMY仲間のプレゼントに癒やされる。

「人生で初めて『沼』に落ちました」

 推しにどっぷりはまることを沼という。子育てと仕事が一段落し、自分の時間を推しにささげている。バラエティー番組でメンバーが「10時間以上もレッスンして死ぬかと思った」と言うのを聞き、本当に心配になった。

「プロとしてすごいけど、そこまでやって大丈夫なの、と。完全にオンマ(母親)目線ですね」

 推し活でよく使われるキーワードが「尊い」。最初は抵抗があったが、いつしか自然と使うようになっていたという。

「彼らの頑張る姿やファンを思う言葉に触れ、熱い気持ちがこみ上げるのですが、言葉にできない。『ああ、本当に愛しくて尊い』と自然と言葉が出ました。BTSとの出会いは、人生のご褒美。彼らは私の元気の源です」

 15年前、自営業の夫は40代で亡くなった。借金を返済しながら、3人の子どもを育て働いた。「ジェットコースターのような人生で、推しどころではなかった」

 それが昨年、親友から勧められ韓国ドラマ「愛の不時着」に夢中になった。ドラマにARMYが登場したのを機に、BTSの「Dynamite」を聞き、ファンになった。


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