【追悼】橋田壽賀子さん 「そんなことを載せたら炎上しちゃう」 生前、語っていた 理想の死 (1/4) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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【追悼】橋田壽賀子さん 「そんなことを載せたら炎上しちゃう」 生前、語っていた 理想の死

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橋田壽賀子(はしだ・すがこ)/1925年、韓国・ソウル生まれ。松竹脚本部を経て59年、フリーの脚本家になり、NHK「おんな太閤記」「おしん」などを手掛ける。66年、TBSプロデューサーの岩崎嘉一氏と結婚。90年に始まったTBS系「渡る世間は鬼ばかり」は国民的ホームドラマとして根強い人気を誇る。88年に紫綬褒章、2000年に勲三等瑞宝章。現在、静岡県熱海市在住。 (撮影/写真部・松永卓也)

橋田壽賀子(はしだ・すがこ)/1925年、韓国・ソウル生まれ。松竹脚本部を経て59年、フリーの脚本家になり、NHK「おんな太閤記」「おしん」などを手掛ける。66年、TBSプロデューサーの岩崎嘉一氏と結婚。90年に始まったTBS系「渡る世間は鬼ばかり」は国民的ホームドラマとして根強い人気を誇る。88年に紫綬褒章、2000年に勲三等瑞宝章。現在、静岡県熱海市在住。 (撮影/写真部・松永卓也)

橋田壽賀子さん(左)と林真理子さん (撮影/写真部・松永卓也)

橋田壽賀子さん(左)と林真理子さん (撮影/写真部・松永卓也)

 脚本家の橋田壽賀子さんが4日、亡くなった。95歳だった。「渡る世間は鬼ばかり」「おしん」など数々の名作ドラマを手掛けた橋田さん。年齢を重ねても精力的に活動してきたことで知られるが、作家・林真理子さんが週刊朝日で連載中の「マリコのゲストコレクション」1千回記念スペシャルにも登場していた。そこで語っていた理想の死と終活とは? 記事を再掲する。

【写真】林真理子さんとのツーショット
*  *  *
林:去年また船旅をしてらしたんでしょう? 今度はどちらにいらしたんですか。

橋田:グアム・サイパンのニューイヤークルーズ。その前は上海と蘇州に立ち寄るアジアクルーズへ行きました。

林:でも、旅の途中ですごい大病をなさったんですよね。

橋田:はい、去年の2月のアジアクルーズの途中、ベトナムで下ろされて入院しました。

林:ジェット機をチャーターしてお帰りになったんですって?

橋田:そうなんです。入院4日目に緊急にジェット機が迎えに来てくれまして。

林:チャーターすると2千万円ぐらいかかるんですってね。

橋田:2千何百万かかりました。

林:それ、ポンとお支払いになったんですか。

橋田:いえ、それが保険なんです。そのときだけの旅行保険だから2万円ぐらいしか払ってないのに、ほんとに保険会社に申し訳ないと思って(笑)。緊急のときのお医者さんと看護師さんがついて、気がついたら東京の病院でした。

林:お元気になられてよかったです。

橋田:でも、あのまま死ねたらよかったなと思って。もうなんの心残りもないんです。

林:このあいだ「NHKスペシャル」を見ましたら、点滴の中に薬を入れて、「皆さんありがとう。幸せでした」と言って眠ってるうちに息を引き取るというのをやっていて、私もこれがいいなと思いました。

橋田:そうなんですよ。でも、日本はダメですからね。安楽死が認められているスイスに行っても、いろんなチェックがあって、死なせてもいい人だとわかったら死なせるんです。

林:私の周りの人も、「あんなに楽に死ねるんだったら、そのためのお金をとっておきたい」と言ってました。

橋田:そうでしょう。どうして日本は許されないんでしょうね。「ダメなやつは死ね」ってなると、このあいだの相模原障害者殺傷事件(2016年)みたいなイメージを抱かれて、そんなことを載せたら炎上しちゃうんですよ。だから「安楽死を認めろ」なんて言っちゃいけないんですって。


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