田原総一朗(たはら・そういちろう 左)1934年、滋賀県生まれ。早稲田大卒。ジャーナリスト。「朝まで生テレビ!」「激論!クロスファイア」で司会を務める。『戦後日本政治の総括』(岩波書店)など、著書多数 / 枝野幸男(えだの・ゆきお)1964年、栃木県生まれ。東北大卒。弁護士。93年、衆院選に初当選。民主党政権で行政刷新担当相、官房長官、経済産業相などを歴任した。2017年に立憲民主党を結党、代表に就任 (撮影/写真部・東川哲也)
田原総一朗(たはら・そういちろう 左)1934年、滋賀県生まれ。早稲田大卒。ジャーナリスト。「朝まで生テレビ!」「激論!クロスファイア」で司会を務める。『戦後日本政治の総括』(岩波書店)など、著書多数 / 枝野幸男(えだの・ゆきお)1964年、栃木県生まれ。東北大卒。弁護士。93年、衆院選に初当選。民主党政権で行政刷新担当相、官房長官、経済産業相などを歴任した。2017年に立憲民主党を結党、代表に就任 (撮影/写真部・東川哲也)
田原総一朗さん(右)と枝野幸男さん (撮影/写真部・東川哲也)
田原総一朗さん(右)と枝野幸男さん (撮影/写真部・東川哲也)

 数々のスキャンダルが露呈する自民党。立憲民主党の枝野幸男代表は、ジャーナリストの田原総一朗氏との対談で、野党共闘や経済対策などを語った。

【写真】田原さんと枝野さんの対談の様子はこちら

【前編/立憲・枝野幸男「秘書の処分後、国会で嘘ついた安倍さんに政治責任を問う」】より続く

*  *  *

田原:今国会では、Go Toや学術会議の問題もあり、与党は防戦一方だった。それなのに、なぜ野党に支持が集まらないのか。

枝野:これまで、国会でどんなにいい成果を上げても、選挙と選挙の間で野党の支持率が上がったことはありません。政党支持率に反応が見られるのは選挙時ですし、そもそも地域差が大きいので気にしても仕方がない。私自身は最近の新聞の世論調査よりも、街頭に立ったときの空気感のほうがよほど頼りになると思っています。

田原:来年、確実に選挙が来る。どれくらいの数を目標にしている?

枝野:数字については一切答えないようにしています。全員当選が目標であるということ以外のことを党幹部が発言するのは無責任なので。

田原:野党共闘はどの程度進んでいる?

枝野:僅差(きんさ)で争うであろう50から100くらいの小選挙区で一本化できればいいと思っています。すべてでやろうとは思っていません。どの程度進んでいるかはご想像にお任せします。

田原:以前、共産党の志位和夫委員長と対談したとき、立憲との連立政権樹立に意欲的だった。枝野さんも当然考えているよね。

枝野:ここは非常に言い方に気をつけないといけない(笑)。ですが、志位さんは連立とはおっしゃっていないです。

田原:いや、とにかく野党で政権を作ると言っていた。その方法については枝野さんにすべて任せるとも。枝野さんが言うなら閣外でもいい、いかようにも妥協すると。

枝野:そこは……楽しみに待っていてください。

田原:志位さんがここまで言っているんだから、頑張りましょうとは言えない? 9月の首相指名選挙で共産党は枝野さんに入れたじゃない。

枝野:それについては大きな前進だと思っています。ただ、選挙に一番効果的なタイミングと方法をしっかりと詰めなければいけません。ただ組めばいいという話ではない。組み方を間違えれば逃げる票もあるということは共産党さんもわかっていらっしゃると思います。現時点では楽しみに待っていてくださいとしか言いようがない。

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秦正理

秦正理

ニュース週刊誌「AERA」記者。増刊「甲子園」の編集を週刊朝日時代から長年担当中。高校野球、バスケットボール、五輪など、スポーツを中心に増刊の編集にも携わっています。

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