検察だけでなく、文科事務次官も定年延長「異常な人事」前川喜平 (1/3) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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検察だけでなく、文科事務次官も定年延長「異常な人事」前川喜平

連載「政官財の罪と罰」

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(左から)前川喜平(元文科事務次官 撮影/写真部・加藤夏子)、古賀茂明(元経産官僚 撮影/写真部・掛祥葉子)

(左から)前川喜平(元文科事務次官 撮影/写真部・加藤夏子)、古賀茂明(元経産官僚 撮影/写真部・掛祥葉子)

(左から)安倍前首相、和泉洋人首相補佐官 (c)朝日新聞社

(左から)安倍前首相、和泉洋人首相補佐官 (c)朝日新聞社

 官僚人事を掌握、逆らうものは左遷して霞が関支配を続けてきた菅義偉首相(71)。黒川弘務元東京高検検事長の定年延長、公文書改ざんなどが問題化しても権力でひねりつぶしてきた。元官僚の前川喜平、古賀茂明両氏が菅首相の正体を暴く。

【写真】菅首相に意見して左遷された元幹部官僚はこの人

*  *  *
──9月16日に菅義偉内閣が発足しました。菅首相について、お二人はどのように見ていますか?

古賀:菅さんは、自分の政策は何もない人。だから、「安倍政治を継承する」と言うしかない。「改革」「縦割り打破」と抽象的なことは言うけど、デジタル庁以外は大きなテーマは見えません。

前川:菅さんの一番の関心は、権力の維持と拡大です。すでに頭の中には来年9月の自民党総裁選があり、それを勝ち抜くことを考えているのではないでしょうか。

古賀:「改革」はそのための人気取り政策。ただし、本人は自分のことを改革派だと思っているふしがある。私はこれを「気分は改革派」と言ってます。自分の思い込みでテーマを絞ってくるでしょうね。

前川:携帯電話料金の値下げも、菅さんの人気取りのための政策ですよね。

古賀:携帯電話料金を安くするなら、業界の競争を促進して値段を下げる方向に持っていくのが筋です。ところが、すでに楽天が携帯電話事業に参入しているし、規制緩和の余地もあまりない。その上、日本は5Gの展開で世界に大きく遅れている。今後莫大な投資資金が必要なのに「利益を削れ」とやるわけですから、資金不足でさらに後れをとりかねない。

 総務省の官僚は困るでしょうね。値下げできなければその官僚はクビ。そう思えば、企業に嫌がらせのようなことをして値下げを迫るなんてことも起きかねない。かなり混乱するでしょうね。

前川:ふるさと納税制度の問題点を菅さんに進言した元総務官僚の平嶋彰英さんは、省外に異動になりました。平嶋さんは事務次官候補だった人。問題点を説明するだけで左遷されたわけですから、この人事は霞が関全体に衝撃を与えました。官僚人事への介入は、菅政権でさらに強まるでしょう。


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