人気アイドルグループ「欅坂46」の新グループ名が「櫻坂46」に決定した。9月20日午後9時、東京・渋谷駅前のスクランブル交差点の街頭ビジョンで、新名称発表のCMがサプライズで流されたことで発表された。同日深夜のグループの冠番組内でも同じCMが流された。
改名そのものは7月16日に開催された無観客配信ライブの場で発表されたが、その時点では新名称は発表されていなかった。欅坂としての活動は10月12、13日のラスト配信ライブをもって終了し、14日から櫻坂46としての活動がスタートする。
グループの結成は2015年8月。デビュー曲「サイレントマジョリティー」から現時点での最新シングル「黒い羊」まで8作連続で平手友梨奈がセンターを務めた。「不協和音」「ガラスを割れ!」など、従来の女性アイドルグループのイメージを覆すようなメッセージ性の強い楽曲も多く、アイドルファンのみならずロックファンにも支持する声は多かった。
「平手さんが今年の1月に脱退したことが、改名にいたった理由のひとつであると思います」
かつてAKB48選抜総選挙の論客を務めるなど、アイドルグループ事情に詳しい芸能評論家の三杉武さんが、今回の改名の意味を読み解く。
「欅坂というグループは、コンセプトをはじめ、センターの平手さんのカリスマ性によるイメージが非常に強いグループでした。その平手さんが脱退し、初期のメンバーも複数卒業しました。グループとして過去のイメージからの脱却というのが改名のテーマのひとつだったと思います」
欅坂46のメンバーに何度もインタビューするなどしている音楽評論家の宗像明将さんは、改名という選択についてこう見る。
「改名が発表された7月の配信ライブのとき、それを聞くメンバーの表情はどこか重い雰囲気がありました。グループのこれからを考えたときに、やはり今まで築き上げてきた歴史やイメージと決別し、生まれ変わらないといけないという思いがメンバーの中にもあったと思います。決別とはいえ、欅坂はドームコンサートが開催できるほどの規模の大きなグループに成長していることもあり、解散という選択ではなく、体制を変えて改名というのがベストな選択だったのではないでしょうか」