シアーシャ・ローナン
シアーシャ・ローナン
「ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語」/グレタ・ガーウィグ監督がルイザ・メイ・オルコットの名作小説『若草物語』を新たな視点で映画化。南北戦争時代に力強く生きるマーチ家の4姉妹が織りなす物語を、作家志望の次女ジョー(シアーシャ・ローナン)を主人公に描く。
「ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語」/グレタ・ガーウィグ監督がルイザ・メイ・オルコットの名作小説『若草物語』を新たな視点で映画化。南北戦争時代に力強く生きるマーチ家の4姉妹が織りなす物語を、作家志望の次女ジョー(シアーシャ・ローナン)を主人公に描く。
シアーシャ・ローナン
シアーシャ・ローナン

 日本でも長い間、愛される映画「若草物語」。様々なバージョンが存在するが、最新作で主人公ジョー・マーチを演じるのは、26歳の演技派、シアーシャ・ローナンだ。本作で4度目のアカデミー賞にノミネートされたシアーシャにインタビューした。

【写真】美しいシアーシャ・ローナンのドレス姿はこちら

*  *  *

──グレタ・ガーウィグ監督とは「レディ・バード」でもタッグを組んでいます。今回の作品で二人の関係はどう発展しましたか?

「一層親密になったと思う。前作は彼女のオリジナル脚本だったけれど、今度は小説の映画化。彼女のスタイルで書かれていて脚本はいかにもグレタらしい仕上がりなの。『レディ・バード』は彼女の自伝的要素が濃かったのに対し、本作は原作に一緒に息を吹き込む作業、それはエキサイティングだった。私たちは特別な形で理解し合っていて、お互いの限界に挑戦できる関係にある。正直に腹を割って本音をぶつけ合うことができる。例えば彼女の反応の仕方も承知しているし、それがどういう意味であるかもわかるわ。そんな関係を築くことができたのはとても嬉しい。それによってベターな仕事ができたと思うわ」

──二人は家族のような関係にあるのでしょうか。

「そうね、仕事ファミリー、お互い愛し合っているし、親友だし、一番近いのはバンドのメンバーみたいな関係かな~。とても特別な仕事の関係よ、U2みたい!」

──主人公のジョーを演じたいと自ら願い出たそうですが。

「そうなの。『レディ・バード』の授賞式に出たときに、グレタ監督に『若草物語』をやるときは私がジョーを演じるからと宣言したの(笑)。いいえ、正確には“私はジョーを演じる必要がある”と言ったの(笑)。とにかくジョー役だけに興味があったわ。あそこまで自分を主張するのは初めてだった」

──なぜ、それほどジョー役が欲しかったのですか?

「ジョーには夢があって、自分のなりたい自分になろうとしている点に強く共感するの。この役をグレタ監督と一緒に作り上げるのは、楽しいだろうと想像したの。それに心の中で自分はジョーと一緒に育った、マーチ家の姉妹と一緒に育ったのだと感じているの。だから自分はジョーを演じることに準備ができていると感じた。どうやって演じようかしら、と考えるだけでもワクワクした。自分は俳優として完璧主義者だと思うし、過去に彼女に抜擢され一緒に仕事してみて、彼女の前で試行錯誤できる関係ができたと思う。だから何かを試してみて、うまくいかなくても、まったくの大失敗だとは感じない。俳優としてこれまで以上に多くのことを試せると感じたの」

次のページ