イタリア人記者が訴えるアッという間に蔓延するコロナの怖さと社会格差  (1/3) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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イタリア人記者が訴えるアッという間に蔓延するコロナの怖さと社会格差 

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シッラ・アレッチ週刊朝日#新型コロナウイルス#病気
普段は通勤の車で混み合う道路は、車の通行がほとんどなくなっていた=17日、イタリア・ローマ (c)朝日新聞社

普段は通勤の車で混み合う道路は、車の通行がほとんどなくなっていた=17日、イタリア・ローマ (c)朝日新聞社

 発症国の中国を抜き、世界最多となった米国は感染者が10万人を突破、死者は1619人に達した。次いで多いイタリアは感染者が8万6498人に達し、死者数は9134人と世界最多となっている。イタリア出身で米国の首都ワシントン在住のジャーナリスト、シッラ・アレッチさんが両国の現状をルポした。

【写真】国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)の記者、シッラ・アレッチさん

*  *  *
 イタリアの新型コロナウイルス感染ホットスポットとして世界中で知られるようになったロンバルディーア州のベルガモという小さい街に私が初めて訪れたのは今年1月26日だった。いとこがそこに住んでいて、ローマから電車に乗ってミラノ経由で訪問した。

 私がイタリアを去ったのは2月中旬。ローマ空港の到着ターミナルでその時はもう赤十字社のボランティアが旅行者の体温をチェックしていた。ただ、多くのイタリア人にとってはコロナウイルスがまだ他人事で、私も遠い中国の問題のように思っていた。

 L’Eco di Bergamoという地元新聞の電子記事を見ると、コロナウイルスの感染者が爆発したのは2月23日以降だ。それまでロンバルディーア州で感染した人はわずか15人程度だった。

 その2月23日、私はアメリカの米国ワシントンに帰国した。首都のワシントンの空港では誰もマスクを使っていなかったし、誰も旅行者の体温をチェックしなかった。

 約1ヶ月後の3月23日、ロンバルディーア州の感染者が28761人に上っていた。L’Eco di Bergamo新聞の死亡記事欄も劇的に増えた。

 その間、イタリア政府が非常事態宣言を出し、外出禁止、隔離などを命じた。今も必要不可欠なサービスだけは営業しているが、学校、映画館、博物館などは閉まっている。

 家族のうち1人だけ外で買い物することは許可され、食べ物と薬を買いたい人は買えるが、外出許可書を持たず、説明できない理由で外出した人は罰金が課される。今まで2千人ぐらい罰金されたそうだ。

 ホットスポットとなったミラノに在住する記者の多くは、自宅でリモート作業をしている。年配の人と同居している記者は家で仕事しながら気を配っているという。自主隔離しながら電話などでインタビュー、取材をしている。


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