どうやら最前列にいる友人が写メを撮って送ってくれたらしいのです。「合格した番号全部を写メして送ってくれたらいいのにね」と言ったら、「自分で見たいだろうということでのせないんだな、思いやりだよ」との答え。今の子どもたちってなんだかすごいなと妙に感心しました。アナログ人間の私は、「やはりこの目で見ないと!」とひそかに思ってはいましたけど。

 長女の合格発表の時は、息子たち3人と長女と私で行きました。合格発表は一度ネットのみになりましたが、この年再開したのでやはり見に行くことに。実際に大学に見に行く人は息子たちの時と比べてかなり少なかったです。

 やはり文一から歩き始め、文二が終わりそうな時に、息子たちが娘には内緒でネットの発表の画面を私に見せてくれました。そこには娘の番号が! でも、みんな普通の顔でいました。その後、ドキドキしているのは娘のみで、少しずつ進み、理三の前に。自分の番号を確認した娘と抱き合って喜んで、息子たちと写真を撮って週刊朝日の取材を受けるという流れでした。すぐ、娘の合格がネットニュースに流れたので、電話する前に親族一同が知っていました。

 三男の合格の後、私が本を出したりテレビに出演したりしていたので、娘の受験は少し違う感じでしたね。個人の家の中だけのものではなく、家族以外の方々にも喜んでいただけたということですね。本当に幸せな娘の合格で私の子育ては終わりました。

(構成/庄村敦子)

週刊朝日  2020年3月20日号に加筆