あなたは大丈夫? 相手を打ち負かす“正論症候群”の予防策

2020/01/28 16:00

週刊朝日2020年1月31日号より (イラスト/坂本康子)
週刊朝日2020年1月31日号より (イラスト/坂本康子)
週刊朝日2020年1月31日号より (イラスト/坂本康子)
週刊朝日2020年1月31日号より (イラスト/坂本康子)
週刊朝日2020年1月31日号より (イラスト/坂本康子)
週刊朝日2020年1月31日号より (イラスト/坂本康子)

「自分の正しさ」ばかり主張して他人を攻撃する、いわば「正論症候群」ともいえる人たちが日常生活でもネット上でもあふれている。自分はそうならないと思っていても、ふとしたきっかけから、いつ自分が“正論さん”になるかわからない。予防策について、ライフジャーナリスト・赤根千鶴子氏が専門家に聞いた。

【イラストを見る】ネットは感情の増幅装置と心得よ!

 自分自身が“正論さん”として暴走していく危険性も誰だって持っている。「自分は大丈夫」などと高をくくらずに、予防策を身につけておくことも大切だ。

「怒りっぽい人は、まず自分の怒りのサインを察知する練習をしておくとよいでしょう。認知行動療法の一環として、自分の行動を日記につけるだけでも、実は効果があります。日記を書いてみて、『自分はどういうときに怒ってしまうのか』『では、そこで怒らないようにするためにはどうすればよいのか』というふうに考え直してみる。これは日々の怒りの芽を摘むと共に、正論暴発・正義暴発のブレーキにもなりうると思いますよ」(心療内科医の梅谷薫さん)

 また臨床心理士で明星大学准教授の藤井靖さんが教えてくれたのは、「エンプティ・チェア(空=からの椅子)」という心理療法だ。

「自分が出した意見に対し自分が逆の立場になって椅子をすわり直し、向かいの椅子に対し反論する、というイメージをしてみてください」

 たとえばツイッターで強く発言したり、暴言を吐いてしまいがちという人ならば、アカウントをもうひとつ作ってもらう。そして自分がツイートしたことに対して別のアカウントからあえてリプライ(返信)で反論するということをやってもらったりするという。

「これをずっと続けていくと、自分のことをだんだん客観的に見られるようになってくるのです。初めのうちは、なんでこんなくだらないことをと思うかもしれませんが、この作業は自分自身と向き合うことになり、感情のコントロールにも役立ちます」

 このように自分自身を俯瞰して眺める癖をつけておくことも大切だが、「自分を絶対化しない気持ちも忘れないでください」と、心理学者の榎本博明さんは言う。

「生きていく上では、もちろん自分に自信を持つことも大切です。しかしあまりにも自分が正しいと信じていると、『認知的複雑性』がどんどん低くなります」

 認知的複雑性とは?

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