「5年間あっという間だったので、毎日を無駄にしないように、ひとつひとつ、よく考えながらやっていきたいです。あと、大阪城ホールで首都圏以外で初めてのアリーナライブをすることができたので、もっと全国各地のアリーナを回ってみたい」(リンリン)

「新しい面を出す、というのは大変なことですが、もう一度自分と素直に向き合って、今までと違う自分たちの側面を出せたらいいなと思います。このあいだもリンリンにメインになってもらった曲があって、それはリンリンの新しい一面を作るのではなくてもともと秘めていた部分を出せたかなと思ってるんです。そういったことをどんどんやっていけたらいいなって思います」(アイナ)

「人生で一度ぐらいは、街を歩いてて、キャーキャー言われるぐらいになりたいです(笑)。眼鏡も普段から『生えてる』わけですし、けっこうニコニコしてるんですけど。言ってくれたら全力で『ありがとう!』って手を振ります」(ハシヤスメ)

 3年前、BiSHは「週刊朝日」に初登場し、その時のインタビューで、元は泥なのに、磨き続けるとやがてピカピカに光る泥団子のようでありたいと、チッチは語っていた。今、眩く輝く6人は、金やダイヤに変身したわけではない。今もやっぱり「泥団子」のままだと言っていた。

「なかには『BiSHが遠くに行っちゃったな』って思っている人もいるかもしれません。だけど、BiSHはずっとライブをしてて、誰かの生きる糧になったり寄り添ったりできるグループであり続けたいと思っているんです。ライブやリリースイベント、そういうことをずっと大事にしていって、中身は何もできなくて完璧じゃない、泥みたいな女の子たちが、何年も何年も“清掃員”(BiSHファンの呼称)と一緒に磨いて、少しずつ光らせていく。その感じがBiSHらしさなのかなと思います」(チッチ)

モモコ「泥の部分を持ち合わせながら、汚いのに光ってる。汚くたっていいんだ、汚いまま光れるんだというのが大切にしていきたいところなのかなって」

 2020年、この泥団子はさらに大きさを増し、いっそうピカピカに磨かれていく。

(本誌・太田サトル)

※週刊朝日オンライン限定記事