LINEを狙うソフトバンク 孫正義“捨て身”の囲い込み戦略 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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LINEを狙うソフトバンク 孫正義“捨て身”の囲い込み戦略

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小島清利週刊朝日
ソフトバンクグループの2019年9月中間決算が赤字になったことを説明する孫正義会長兼社長 (c)朝日新聞社

ソフトバンクグループの2019年9月中間決算が赤字になったことを説明する孫正義会長兼社長 (c)朝日新聞社

 SBGがネット市場での存在感を増すことへの警戒もある。SBGは衣料品通販サイト「ゾゾタウン」を運営するZOZO(ゾゾ)を傘下に収めるなど、ユーザーの囲い込みをすでに進めている。さらにLINEまで手に入れると、公正な競争を確保しにくくなるとの見方があるのだ。

 例えばスマホ決済サービスだ。SBGは、「PayPay(ペイペイ)」をグループ全体で普及させようとしている。LINEも独自の決済サービスに力を入れており、経営統合すれば競争が弱まる恐れもある。顧客獲得のためのポイント還元といったキャンペーンが、少なくなってしまうかもしれないのだ。

 ほかにもネット通販やゲーム、金融業などサービスが重なる分野は目立つ。ネット市場ではユーザーを囲い込み情報を独占した企業が、一人勝ちする傾向がある。公正取引委員会も競争が適切になされるよう、監視を強めている。

 孫会長は企業買収を繰り返し、自社を巨大化させてきた。それを可能にさせたのが投資家からの、「孫さんは勝負に勝ってきた」という信頼だ。今回の大勝負でそれを取り戻さないと、経営は一気に苦しくなる。(本誌・小島清利)

週刊朝日  2019年11月29日号


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