「ジャンルがわからない」と嘆かれたYMOが世界デビューした経緯 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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「ジャンルがわからない」と嘆かれたYMOが世界デビューした経緯

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延江浩週刊朝日#延江浩
延江浩(のぶえ・ひろし)/1958年、東京都生まれ。慶大卒。TFM「村上RADIO」ゼネラルプロデューサー。国文学研究資料館・文化庁共催「ないじぇる芸術共創ラボ」委員。小説現代新人賞、ABU(アジア太平洋放送連合)賞ドキュメンタリー部門グランプリ、日本放送文化大賞グランプリ、ギャラクシー大賞など受賞

延江浩(のぶえ・ひろし)/1958年、東京都生まれ。慶大卒。TFM「村上RADIO」ゼネラルプロデューサー。国文学研究資料館・文化庁共催「ないじぇる芸術共創ラボ」委員。小説現代新人賞、ABU(アジア太平洋放送連合)賞ドキュメンタリー部門グランプリ、日本放送文化大賞グランプリ、ギャラクシー大賞など受賞

 記念展は地上52階。東京を一望しながら、細野さんが活動してきた場所を確認できる。彼は音楽仲間の松本隆さんと都電に乗っていた。青山通りから赤坂に下るあたりでレールが交差していた。以前東京にも大雪が降った。そこに轍(わだち)がくっきりとでき、その記憶は幼少期に繋がった。「サザエさんの世界。人も空気も優しい。ローカルな良さが沢山あったんだよ」。そんな細野さんの『手紙』が下地になって名曲『風をあつめて』が生まれた。隠れん坊や鬼ごっこ、草野球など、高度成長で失われた記憶。この曲は東京の原風景を懐かしむ都会少年の吟遊歌だったのだ。

 ソフィア・コッポラは、東京を訪れた異邦人の寄る辺なさを『ロスト・イン・トランスレーション』で描いたが、その中で『風をあつめて』を使用した。そのせいかギャラリーには海外から若い客も訪れて“HOSONO……”と呟いていたし、20代の僕の息子の本棚にも「ミュージック・マガジン 特集細野晴臣」がある。YMOのヴォイス“TOKIO”と今の「東京」。デビュー50周年記念ドキュメンタリー『NO SMOKING』も来月公開と、古い、新しいという線的な動きではなく、時代は円を描いて循環している。

週刊朝日  2019年11月1日号


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延江浩

延江浩(のぶえ・ひろし)/1958年、東京都生まれ。慶大卒。TFM「村上RADIO」ゼネラルプロデューサー。国文学研究資料館・文化庁共催「ないじぇる芸術共創ラボ」委員。小説現代新人賞、ABU(アジア太平洋放送連合)賞ドキュメンタリー部門グランプリ、日本放送文化大賞グランプリ、ギャラクシー大賞など受賞

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