羽生結弦(C)朝日新聞社
羽生結弦(C)朝日新聞社
宇野昌磨=撮影・加藤夏子(写真部)
宇野昌磨=撮影・加藤夏子(写真部)
アレクサンドラ・トルソワ=撮影・加藤夏子(写真部)
アレクサンドラ・トルソワ=撮影・加藤夏子(写真部)
紀平梨花=撮影・加藤夏子(写真部)
紀平梨花=撮影・加藤夏子(写真部)

 フィギュアスケートの2019~20年シーズンが本格的に始まる。世界各地で全6戦開かれるグランプリ(GP)シリーズの第1戦・スケートアメリカが10月18日に開幕する。男子は五輪2連覇の羽生結弦が4回転半ジャンプに挑戦するのか。女子は4回転時代に突入するのか──。専門家の見方を紹介する。

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 羽生の今季初戦は、練習拠点のカナダ・トロント近郊で9月にあったオータム・クラシック。ショートプログラム(SP)の4回転サルコーで尻もちをつくミスをした。しかし、1977年世界選手権銅メダルで解説者の佐野稔さんは言う。

「それ以外のところの出来がものすごく良かった。試合を見る限り、今季はよく練習を積めているなという印象を受けました」

 注目の4回転半に関しては「右足の不安がついて回ると思う」と言いつつ、「彼が挑戦するなら(11月の)NHK杯あたりでは」と予想する。

 羽生は昨年11月のロシア杯で、右足首を痛めた。その右足で着氷する4回転半は負担が大きいが、

「男子で(最初に)やるとしたら、やはり羽生君かな」

 その佐野さんが「今、非常に楽しみにしている」と言うのが、18年平昌五輪銀の宇野昌磨だ。

 今季は特定のコーチをつけないが、同五輪女子金のアリーナ・ザギトワ(ロシア)らを指導するエテリ・トゥトベリゼ・コーチのいるロシアや、06年トリノ五輪銀のステファン・ランビエル・コーチのいるスイスに合宿に行くなどしている。

「違う環境に身を置いた彼がどういう滑りを見せてくれるのか、それがすごく楽しみです」

 一方、海外勢はどうか。

「(19年世界選手権金の)ネーサン・チェン(米)が今季さらに進化する気がします。22年北京五輪もおそらく意識しているであろう金博洋(中)も先日のロンバルディア杯(イタリア)で4回転ルッツをきれいに決めて優勝し、いいスタートを切っています。ビンセント・ゾウ(米)も上手にまとめてくるでしょう」

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女子はトルソワに注目