「寝るときは明け方の冷え予防のため、足首まで隠れるパジャマを着て、締め付けない靴下をはくとよいでしょう」(平地さん)

 栄養面ではどうだろうか。管理栄養士でカロニック・ダイエット・スタジオ代表の竹内冨貴子さんは、「秋バテの原因は、ずばりビタミンB1不足です」。

 ビタミンB1は炭水化物をエネルギーに変え、脳や神経などの機能を維持させている栄養素。

「夏の間は“のど越しがいいから”と麺類ばかり食べがちです。そのような炭水化物に偏った食事が、ビタミンB1不足に拍車をかけています」(竹内さん)

 ビタミンB1が多い食材は豚肉(ハムなど豚肉の加工品や豚レバーも含む)。マイタケやエノキにも豊富に含まれている。

「これらをニンニクやニラ、ネギ類といった香味野菜と一緒に食べることで、吸収率が高まります。また、暑さによるダメージを回復するには体の抵抗力をつける、カルシウムやビタミンCを摂りましょう」(同)

 カルシウムは牛乳や乳製品、小魚、緑黄色野菜に、ビタミンCは野菜や果物に多い。竹内さんオススメの料理は、豚肉の生姜(しょうが)焼きやニラレバ、とろろかけ玄米ご飯、麻婆豆腐など。

 東洋医学と栄養学からみた秋バテ対策。症状に心当たりのある人は今すぐ始めよう。(本誌・山内リカ)

週刊朝日  2019年9月20日号