■石牌(せきはい)「魏武王常所用挌虎大戟」


石製 後漢~三国時代(魏)・3世紀
(2008~2009年、河南省安陽市曹操高陵出土 河南省文物考古研究院蔵)
副葬品目を刻んだ石板で「魏武王が愛用した虎をも打ち取る大きな戟」と刻まれ、魏の武王は曹操を指すことから、発掘された墓が曹操の墓であることがわかった

■罐(かん)
白磁 後漢~三国時代(魏)・3世紀
(2008~2009年、河南省安陽市曹操高陵出土 河南省文物考古研究院蔵)
曹操の墓から出土した三国時代の典型的な容器で白磁の名品。白磁は6世紀後半の隋の時代に出現すると考えられていたが、それを300年以上さかのぼることになる

■揺銭樹台座(ようせんじゅだいざ)
土製 後漢~三国時代(蜀)・3世紀
(2012年、重慶市豊都県林口墓地2号墓出土 重慶市文化遺産研究院蔵)
中央の円筒部に「金のなる木」とされる揺銭樹を挿して飾るための台座。鳥、龍虎、蟇蛙(ひきがえる)、仙人などが精巧に作り出されている

■鉤(こう)ジョウ
鉄製 後漢~三国時代(蜀)・3世紀
(1998年、四川省綿陽市白虎嘴崖墓出土 綿陽市博物館蔵)
盾の一種で「コ」の字形の細い部分が持ち手となる。上下の棒状の部分を「鉤」、中央の突起を「ジョウ」と呼び、攻撃を受けたり、相手を押し返したりする兵器である

週刊朝日  2019年8月2日号