居室に入る。これから戦いが始まる (撮影/写真部・松永卓也)
居室に入る。これから戦いが始まる (撮影/写真部・松永卓也)

 昨年まで「報道ステーション」(テレ朝)でサブキャスターを務めていた小川彩佳が「news23」(TBS)のメインキャスターに納まったことで、夜11時台のニュースが俄然、注目を集めている。他局を眺めても、「news zero」(日テレ)が有働由美子、「Live News α」(フジ)では三田友梨佳が務めるなど女性キャスターが深夜にしのぎを削る。激しさを増すニュース戦線。報道番組はどのようにしてできるのか。NHK「ニュースきょう一日」の井上あさひに聞いた。

【美しすぎる井上あさひアナのフォトギャラリーはこちら】

*  *  *

 NHKの「ニュースきょう一日」は、放送時間が15分というコンパクトさが特徴だ。

 だが井上あさひアナウンサーは、「一日を凝縮するという意味で時間をかけてしっかり準備しています」と語る。

「私自身でいえば、たとえば事件が起きたとき、目撃した人のインタビューを文字に起こしたもの、ご遺族の出されたコメント、現地で取材した記者が書いたそもそもの原稿など、全部読みます。もちろんネットや新聞にも目を通して、より深く広く知ったうえで伝えるよう心がけています。私の内側から出る感情が自然と声になって、すっと伝わるように。どこまでできているかわかりませんけど」

次のページ