■渡辺祥子(映画評論家)


評価:★★★★
父や夫であることより男として自由に生きたい父親に振り回される家族。それでも聡明に育って家を飛び出し、人気コラムニストになった娘が自分の夢に潰された父の悲しみを知るときがくる。こういう父親は日本にもいそう。

■大場正明(映画評論家)
評価:★★★
夢や理想を掲げるものの、能力や行動が伴わない困った父親。現在と過去を往復しつつ、父親とどう関係を築けばよいのか悩むヒロインと姉や弟の苦闘がリアルに描き出される。ハレルソンはこういう親を演じさせたら無敵。

LiLiCo(映画コメンテーター)
評価:★★★★
このお父さんを100%良いとは言えないが、経験から学ぶ育て方に反対ではない。一時期子供たちが逃げたくなる気持ちもわかる。でも最後、みんなの選んだ道に痛いほど共感できました。家族の絆って想像するよりも強い。

わたなべりんたろう(映画ライター)
評価:★★★★
淡々としながらも、地に足のついた描写が活きている。子供は親を選べないことを描いた実話である原作の脚色が見事。娘と父を演じる実力派俳優のラーソンとハレルソンの演技が傑出していて今作を支えている。

(構成/長沢明[+code])

週刊朝日  2019年6月21日号