しかし、元テレビプロデューサーの碓井広義・上智大教授(メディア文化論)は、「ツイッターの書き込みが、CM終了の直接的原因なのかは分からない」と前置きしつつも、「『デジタルタトゥー』のリスクを、改めて認識させられる騒動だった」と感想を漏らす。

「インターネット上の記録は、いったん投稿されたら入れ墨のように残り続け、完全削除が困難であることを表す造語。それが、デジタルタトゥーです。このSNS社会においてネット上にあげた発言は永久に監視されつづけます。もはや有名人であろうと一般人であろうと同じです。SNSで発言をする場合には、『一億総検索社会』ということをふまえて、デジタルタトゥーのリスクを十分に認識した行動が必要であるといえます」

 くしくも、NHKでは5月から「デジタル・タトゥー」というタイトルのテレビドラマが始まったばかり。

「筋肉は裏切らない」と信じていた資生堂も、まさに想像だにしなかった一件であっただろう。

(本誌・永井貴子)

※週刊朝日デジタル限定記事