「とくにお酒は、アルコールが分解されなかったときに血中に残ってしまうアセトアルデヒドという物質が、息と一緒に口や喉、食道を刺激して、がんを引き起こす可能性があることがわかっています」

 日本人に多いとされるお酒を飲むと赤くなる人は、アルコールフラッシャーと呼ばれ、アセトアルデヒドが残りやすい体質とされている。これには2種類あり、ひとつはアルコールを一切受け付けないタイプ。もうひとつはアルコールフラッシャーでありながら、トライするうちに飲めるようになってしまうタイプ。

「アルコールフラッシャーなのに、つきあいやストレスなどでついつい飲んでしまう。今わかっている中ではそういう人が、口腔内や食道のがんをもっとも発症しやすい人と言えますね」

 若いころ苦手だったお酒が年とともにおいしくなったという、そこのお父さん。大丈夫ですか。(福光恵)

週刊朝日  2019年5月17日号