鈴木おさむ「グルメじゃない僕が食で感動する」瞬間とは? (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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鈴木おさむ「グルメじゃない僕が食で感動する」瞬間とは?

連載「1970年生まれの団ジュニたちへ」

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鈴木おさむ週刊朝日#鈴木おさむ

鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。パパ目線の育児記録「ママにはなれないパパ」(マガジンハウス)が好評発売中

鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。パパ目線の育児記録「ママにはなれないパパ」(マガジンハウス)が好評発売中

お寿司も味ではなく人 ※写真はイメージです (c)朝日新聞社

お寿司も味ではなく人 ※写真はイメージです (c)朝日新聞社

 放送作家・鈴木おさむ氏の『週刊朝日』連載、『1970年代生まれの団ジュニたちへ』。今回は「グルメ」について持論を語る。

*  *  *
 僕はグルメではない。あらためてグルメという語を調べてみると、「食通、美食家」と書いてある。でも、ふと思う。食通とか美食家って、高い料理やなかなか予約が取れないレストランに詳しいことなのか?と。グルメにそういうイメージを持ってる人も多いと思う。

 僕も仕事柄、高級なレストランとか、食べログで点数が高い店やミシュランの星が多い店にいろいろ連れていってもらいましたが、おそらくグルメの人が「うまい」と思う温度と一緒ではない。僕の舌はセンスがないのだと思う。だから、そういうレストランに連れていってもらったときに、みんなの温度に合わせて「うまい!」と言うのが、結構つらかったりもする。

 だって本当のうまさを感じられてないのに、演技した自分を見せているからだ。僕は何を食べるかよりも、誰と食べるかのほうが大事だったりする。

 そんなグルメのセンスがない僕が、年末にミシュランの星を取っているお寿司屋さんに連れていってもらった。

 そこは旦那さんが寿司を握り奥さんがアシストするスタイルでずっとやっているらしい。奥さんがご病気になったらしく、快復してお店が再び始まった。その夫婦のやり取りと奥さんの旦那さんをフォローする姿。そして病後の奥さんを気遣う旦那さんの姿に胸が熱くなった。そしてそんな旦那さんであり職人さんが握るお寿司の味は今まで食べたお寿司の中で一番感動した。グルメな舌ではない僕だけど、「人」が大好きな僕にとっては、握った人がリスペクトしたくなる人だからこそ、僕のような人間の舌にまで、その寿司のうまさが伝わったのかと思った。

 他にもグルメではない僕が、食で感動すること。僕はコンビニの弁当やファストフード、ファミレスのゴハンが大好きだ。10年ほど前、人気居酒屋チェーン店の社長さんと対談したときに、新メニューで餃子を出すときに、あと10円値段を下げたいという話になり、そうなると、その餃子に使う野菜の畑から変えなければならないという話を聞き、驚いた。おいしいものをなるべく安く出す。その裏には、野菜の畑から変えていく努力もあるんだと。


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