ソーシャルメディアの活用やマーケティングに詳しい徳力基彦さんは、次のように分析する。

「前澤社長の真意が何だったのかはわかりません。ただ、同じ1億円を使うにしても他に選択肢があったと思いますが、100人に100万円を配るというやり方をあえて選んだ。それで話題になり、これだけメディア露出できれば成功です。通常の広告と比べても効果があったと思います」

 さらに、徳力さんは、前澤社長個人のキャラが、効果を生んだとみる。

「これを真面目な社長がやってしまうとネガティブに働くでしょうが、前澤社長のように破天荒なキャラの社長が行えば、そのイメージをより強化できます。プラスのPR効果の方が明らかに大きかったでしょう」

 昨年、ゾゾスーツ、月旅行の計画、プロ野球球団の所有希望、女優・剛力彩芽との交際など数々の話題を提供した前澤社長。その一方でZOZOの業績の悪化や株価下落が指摘され、顧客や出店ブランドのZOZO離れのニュースも出ていた。 

 ツイッターで第2段を臭わしている前澤社長。さらなるバラマキでネガティブな印象を一掃できるか。(本誌・大塚淳史)

※週刊朝日オンライン限定記事