(c)2016/LGM CINEMA-STUDIOCANAL-PM-Tous Droits Reservesoits
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 演技派俳優競演の、美味しくて笑えるごちそう映画「マダムのおかしな晩餐会」が話題になっている。監督は著作が14カ国に翻訳されているフランスの人気作家で、映画は本作が2作目のアマンダ・ステール。今も根深いフランスの階級社会や近隣国からの出かせぎ、リアルな夫婦問題を、毒気たっぷりに描いているのも魅力。

【「マダムのおかしな晩餐会」のワンシーンはこちら】

■豪華ディナーに招かれざる客がひとり

 エレガントなパリに越してきた裕福なアメリカ人夫婦のアン(トニ・コレット)とボブ(ハーヴェイ・カイテル)。セレブな友人たちを招いてとびきり豪華なディナーを開こうとするが、放蕩息子が突然帰還したせいで、出席者が不吉な13人になってしまう。

 大慌てでスペイン人メイドのマリア(ロッシ・デ・パルマ)をミステリアスなレディーに仕立て上げ、ディナーに出席させるが、ワインを飲みすぎたマリアは下品なジョークを連発。逆にこれが大ウケし、ダンディーな英国紳士が彼女にひとめ惚れ、求愛されるハメに。思わぬ恋に舞い上がるマリアに激しく嫉妬するアン。しかし今さら正体を明かせない。そんなアンにもトキメキが訪れて……。

 本作に対する映画評論家らの意見は?(★4つで満点)

■渡辺祥子(映画評論家)
評価:★★★ なかなかGOOD!
正式ディナーに替え玉出席、「どんな会話をすればいいの?」と怯えて慌てる出稼ぎメイドに聞かれたマダムは「女は笑ってウソをつく」。スノッブ連中に爪のアカでも飲ませたいメイドの無邪気が小気味よく、楽しい小品。

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