日本の労働生産性が他の先進国に比べてかなり低いのは、まさに“夜の会合”や“国会答弁づくり”のような夜の仕事が多いことが大きな原因でしょう。でも今や共働きは当たり前の時代で、こうした文化そのものが続かなくなるはず。古いオジサンたちの風習も国会の慣行も、変わらざるを得ないでしょう。

 さて、ご質問の中にいろんな女性政治家のお名前が挙がっていますが、僕は野田総理、小渕官房長官なんて組み合わせ、とても良いと思いますよ。そしたら僕、官房副長官をやってもいいなあ~、なんちゃって(笑)。お二人とも、人間的に信頼できる方です。

 田中さんは、文科大臣の時に官房長としてお仕えしましたが、まっとうな価値観の持ち主だし、ポリシーの明確な人だと思う。まあ多少、周囲に気を使わない部分や強引すぎる面もありますが。でも愛夫家でもあって、夕方になると大臣室で「パパ、今日のご飯何にする?」なんて電話していて、かわいらしい側面もお持ちでしたよ。

 片山さん、稲田さん、小池さんは、あまりお付き合いしたくないタイプですね。

 以上、私の所見でございました。

※週刊朝日2018年12月7日号

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前川喜平

前川喜平

1955年、奈良県生まれ。東京大学法学部卒業後、79年、文部省(現・文部科学省)入省。文部大臣秘書官、初等中等教育局財務課長、官房長、初等中等教育局長、文部科学審議官を経て2016年、文部科学事務次官。17年、同省の天下り問題の責任をとって退官。現在は、自主夜間中学のスタッフとして活動する傍ら、執筆活動などを行う。

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