場所後の26日に横綱審議委員会(横審)の定例会合が予定されていて、そこで稀勢の里に対し、厳しい意見が出ることは避けられない、と言われている。横審は、ふがいない横綱に対し、激励や注意、あるいは引退勧告もでき、稀勢の里本人を呼び出して直接勧告する可能性もある、と。

「だけど、ハッキリ言うと横審は、言うだけの人たちです(笑)。相撲協会がどう考えるか、なんですよ。今回の休場で親方衆からは『甘い』とか『横綱の価値を考えるべき』という厳しい声も聞かれ、その伝でいくと『もう休めない。初場所で進退を懸けろ』となります。一方では『けがを治して』と求める声もある。要は協会が稀勢の里を残したいのか、どうか。負けて座布団が飛ばない横綱は稀勢の里ぐらいで、『横綱が同情されるようになったら終わり』とも言われてますが、多くの相撲ファンが、この和製横綱の復活を願っています。もっともその熱も、あまりの不甲斐なさで冷めつつあるのも確かですが……」(ベテラン相撲記者)

 師匠の田子ノ浦親方は稀勢の里の初場所回避の可能性をほのめかしだした。どうする、稀勢の里?(黒田朔)

週刊朝日  2018年11月30日号