ボクシング・井上尚弥が“モンスター”として歴史に名を残す条件 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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ボクシング・井上尚弥が“モンスター”として歴史に名を残す条件

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大塚淳史週刊朝日
鋭く踏み込んだ井上(左)の左がパヤノの顔面をとらえた(c)朝日新聞社

鋭く踏み込んだ井上(左)の左がパヤノの顔面をとらえた(c)朝日新聞社

 スポーツ紙のボクシング担当記者はこう評価する。

「井上はパワー、スピード、ディフェンスの全てが世界一流のレベル。過去の日本人ボクサーを見渡しても、そのいずれかひとつだけが突出した選手はおおくいたが、すべてを兼ね備えている選手は井上くらい。バンタム級にとどまれば具志堅用高さんの持つ13回防衛の日本記録を塗り替える可能性は十分あるが、本人はWBSSで優勝すればスーパーバンタムに上げる意向なので、日本人初の4階級制覇はもちろん、その上にフェザー級まで制して、5階級制覇への期待も膨らむ」

 一方で、井上がこれまで相手を寄せ付けない「モンスター」ばりの完勝を続けてきたが故に、わずかながら不安な面もあるという。

「これまで圧勝ばかりで、相手にほとんど打たれていない。世界の第一線で戦うにはタフネスも必要な資質だが、井上は打たれもろいのではないか、という不安もある。グラスジョーという言葉は最近あまり聞かないが、かつて5階級制覇したスーパースターのトーマス・ハーンズはあごが弱点で、ここ一番というところでダウンし、シュガーレイ・レナードやマービン・ハグラーに敗れた。これから世界の強豪と対戦していくと、井上が乱打戦に巻き込まれる可能性もあり、テクニックでは勝っていても、あごを打ち抜かれてワンパンチでKO負け、という展開もあり得ない話ではない。ただ、井上が『鉄のあご』を持っていたら、まさに無敵。歴史に名を残す名王者になるでしょう」(スポーツ紙・ボクシング担当記者)

 準決勝となる次の試合は来年3月、米国で開かれる見通しだ。連勝記録やKO記録を延ばし、世界最強の称号を手にしてほしい。(本誌・大塚淳史)

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