デビュー55周年の昨年、東京・新橋演舞場で開かれた1ヶ月公演で、来場者全員と記念撮影。ファンにとっては“お宝”の記念写真だ(撮影/今村拓馬)
デビュー55周年の昨年、東京・新橋演舞場で開かれた1ヶ月公演で、来場者全員と記念撮影。ファンにとっては“お宝”の記念写真だ(撮影/今村拓馬)

 タレントを追いかけるのは若者の専売特許ではない。熱心さでいえば、還暦過ぎの年代はそれ以上? 彼らが口を揃えて言うのは「だから元気!」だ。

【写真特集】舟木一夫、三山ひろし…こんなに楽しい!追っかけの世界

■ファン歴50年以上! 青春時代からの永遠の憧れ 舟木一夫

 年間のコンサートツアーを全会場回ることを“全ステ”というそうだが、9月20日、舟木一夫コンサート会場に集まったファンの中にも“全ステ”組が多数。ファン歴40年という60代女性Mさんは、「北海道、関西、九州……ぜ~んぶ見に行ってます」。

「1カ月、舟木さんに会えないと落ち込む」という60代女性Hさんは、舟木さんが元気の秘訣で、「舟木さんの頭文字Fをとって“ビタミンF”って言われてる。追っかけているおかげで、あちこち旅行するから足腰も元気だし、好きな人に会うわけだから心もときめく」と、追っかけのおかげで医者知らずだと笑う。

 冨井まゆみさん(70代)はデビュー当時からの大ファンだった。結婚子育ての間はファン活動を休止していたが、20年くらい前から“カズオちゃん”一筋。「普段はもうキレイに着飾ることなんてありませんが、会いに行くときは美容室行って、着ていく服を選んで、お化粧して、パンプス履いて……。もう何日も前からウキウキ。当日に風邪ひかないように、普段から健康に気を使うし、いいことばかりなんです」

 チケット代やグッズ代に数百万円費やした強者もいるが、「医療費と比べたら安いもの」だそうだ。

■応援の力で栄冠を! 息子の成長を願う思い 三山ひろし

「ひろしの声とトークは最高。たくさん笑ってうっとりして、応援している間は年齢なんて忘れてる(笑)」と言う70代女性Yさんは、ファン歴5年。テレビで歌を聞いて好きになり、コンサートに行って虜(とりこ)になったそうだ。

 三山ひろしさんの特技でもあるけん玉をあしらったファンクラブ特製のTシャツを着て、イベントに駆け付けた小泉さん夫妻。手にしたバッグには、「ひろしLOVE」と書かれた手作りのうちわ、揃いの法被、ペンライト、マフラータオルなどがいっぱい。

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