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撮影/岩合光昭 (c)Iwago Photographic Office撮影/岩合光昭 (c)Iwago Photographic Office

 動物写真家・岩合光昭さんが見つけた“いい(こ)”を紹介する「今週の猫」。今回は、ブラジル・パンタナールの「カピバ猫(にゃ)」です。

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 日本の本州ほどもある大湿原パンタナール。一年の半分は水に浸される地は人の侵入が限られ、カピバラやジャガーなど数多(あまた)の野生動物が生息している。

 北部のロッジに、一匹のオス猫が居着いたのは数年前のこと。隣の人家は数十キロ先という場所なのに、どこからか突然現れた。珍しい野鳥の宝庫でもあるため、最初オーナーは危惧するも、彼は鳥には無関心、人に擦り寄る。ハロルドという名までもらって、今ではすっかりマスコット。カピバラよりも見事に、ヒトと“共生”するのだった。

デジタル岩合 http://www.digitaliwago.com/

週刊朝日  2018年10月5日号

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岩合光昭

岩合光昭

岩合光昭(いわごう・みつあき)/1950年生まれ。動物写真家。1980年雑誌「アサヒグラフ」での連載「海からの手紙」で第5回木村伊兵衛写真賞を受賞。1982~84年アフリカ・タンザニアのセレンゲティ国立公園に滞在。このとき撮影した写真集『おきて』が全世界でベストセラーに。1986年ライオンの親子の写真が、米「ナショナルジオグラフィック」誌の表紙に。94年、スノーモンキーの写真で、日本人として唯一、2度目の表紙を飾る。2012年NHK BSプレミアムで「岩合光昭の世界ネコ歩き」のオンエア開始。著書に『日本のねこみち』『世界のねこみち』『岩合光昭写真集 猫にまた旅』『ふるさとのねこ』『ネコを撮る』『ネコへの恋文』など多数。初監督作品となる映画「ねことじいちゃん」のBlu-rayとDVDが発売中。

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