田原総一朗「総裁選を前にたるみきった自民党に強い危機感」 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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田原総一朗「総裁選を前にたるみきった自民党に強い危機感」

連載「ギロン堂」

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田原総一朗(たはら・そういちろう)/1934年生まれ。ジャーナリスト。東京12チャンネルを経て77年にフリーに。司会を務める「朝まで生テレビ!」は放送30年を超えた。『トランプ大統領で「戦後」は終わる』(角川新書)など著書多数

田原総一朗(たはら・そういちろう)/1934年生まれ。ジャーナリスト。東京12チャンネルを経て77年にフリーに。司会を務める「朝まで生テレビ!」は放送30年を超えた。『トランプ大統領で「戦後」は終わる』(角川新書)など著書多数

(イラスト/ウノ・カマキリ)

(イラスト/ウノ・カマキリ)

 かつての自民党ならば、森友・加計疑惑などについて、自民党内部で強い異議申し立てが起きていたはずである。だが、そうした異議がまるでなくなり、自民党内部の空気がたるんでいる。緊張感がまるでない。

 私が第2次安倍政権の最初の幹事長であった石破氏に「自民党議員たちのほとんどが、安倍首相のイエスマンになり、論議も起きなければ緊張感もない。これは自民党の劣化ではないか」と問うと、石破氏は困惑しきった表情で、大きくうなずいた。そこで、「中選挙区制に戻せばどうか」と問うと、「それは反対だ」と答えた。「なぜか」と問うと、「中選挙区制だと1回の選挙にどうしても1億数千万円必要となる。そのためには表に出せない金をかけなければならない。だが、小選挙区制だと金がかからない。だから中選挙区制には戻したくない」と言うのである。同じ質問を2人目の幹事長となった谷垣禎一氏にもぶつけた。谷垣氏も自民党の緊張感のなさ、たるみについては私に同意した。だが、中選挙区制については同じ理由で反対した。

 安倍首相のイエスマンになった自民党の幹部たちは、この国をどうすべきか、責任を持って考えてはいるが、いわば安倍首相任せの状態だ。このことに私は強い危機感を覚えている。

週刊朝日  2018年9月28日号


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田原総一朗

田原総一朗(たはら・そういちろう)/1934年、滋賀県生まれ。60年、早稲田大学卒業後、岩波映画製作所に入社。64年、東京12チャンネル(現テレビ東京)に開局とともに入社。77年にフリーに。テレビ朝日系『朝まで生テレビ!』『サンデープロジェクト』でテレビジャーナリズムの新しい地平を拓く。98年、戦後の放送ジャーナリスト1人を選ぶ城戸又一賞を受賞。早稲田大学特命教授を歴任する(2017年3月まで)。 現在、「大隈塾」塾頭を務める。『朝まで生テレビ!』(テレビ朝日系)、『激論!クロスファイア』(BS朝日)の司会をはじめ、テレビ・ラジオの出演多数

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