「僕の高校時代に松山商を担当されていた朝日新聞記者がすごくいい方だったんです。ヨーロッパ総局長なども歴任された方で、この方への憧れが明治大学を卒業後に記者を目指すきっかけになりました」

 夢をかなえ、運動部記者として第60回大会から第92回大会まで33年連続で選手権大会を取材。この日のトークイベントでは松山商と三沢のゲームが中心になったが、10日に行う2日目のトークイベントで披露する予定の「取材の裏話」はもっと面白い。

「64回大会(1982年)で荒木大輔投手(東京・早稲田実)の担当をしたこともあります。記者として記事を書くんじゃなく、ボディーガードとして、です。詰めかけた女性ファンから守るために必死でやったのに、のちに本人に聞くと『覚えてません』と言われてしまいました(笑)」

 100回大会の決勝で太田幸司さんと始球式を行う予定の井上さんの2日目のトークイベントは10日午後2時から。写真展は16日まで。入場無料。24~30日には富士フイルムフォトサロン大阪(大阪市中央区本町2丁目)で開催される。(守田直樹)

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