猫の病気。どんなときに漢方が有効なの?(※イメージ写真)
猫の病気。どんなときに漢方が有効なの?(※イメージ写真)
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 ペットも一時的な体調不良や怪我の治療は、西洋医学がおすすめ。しかし、体調不良が長引いたり、病気を繰り返したりするときは、漢方医療を選択肢のひとつにしてみてはいかがでしょうか? 『気と血のめぐり 本格漢方2018』(週刊朝日MOOK)で、漢方治療専門どうぶつ病院 ハルペッツクリニック東京の林晴敏院長が、ペットと漢方の基本的な疑問に答えてくれました。

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と漢方>こんな症状のときは ペットにも漢方が◎

 ペットも長寿の時代。それに伴って、肝炎や腎炎など慢性的な病気や、がんになる子が増えています。「高齢の猫は、腎臓が悪くなりやすいですが、人間のように人工透析はできません。西洋医学で限界があるときや、皮膚炎で『この子は一生ステロイド』と言われたときには、漢方の扉をたたいてください」と林晴敏獣医師は話します。

【Q】費用はどのくらいかかりますか?
【A】漢方薬(1カ月分):1万円~
※生薬をオリジナル調合した漢方薬を処方。
※ペットの体重や状態、疾患によって薬代は異なります。
※初診の場合は、別途初診料がかかります。

【Q】どうやって漢方薬を飲ませるの?
【A】人間の漢方薬は食前に服用しますが、苦みがあるため嫌がる子が多いもの。西洋薬と同じように、エサや好きな食べ物に混ぜて飲ませてください。

<犬と漢方>都会のペットは病んでいる!? 精神的なことが原因の場合も

 大都市のペットに多いのは、精神疾患が原因でアトピー性皮膚炎などを発症するケース。「精神疾患は目に見えないため、飼い主さんは小さなサインを見逃さないことが大切。ドッグランに行くとそういう犬には、他の犬が近寄らない。それもサイン」と林医師。ペットの精神状態を緩やかに整えるのは、漢方薬の得意とするところです。

【Q】どのくらいの期間がかかるの?
【A】服用後3日くらいで便の状態など何かしらの反応が現れ、1カ月続けると効果が見えてきます。重い症状や体質改善の場合は、さらに時間がかかります。

【Q】飼い主が心がけておきたいことは?
【A】漢方治療は、じっくり治療をするため「待つ時間」が必要です。また、漢方薬は飲み薬のみなので、経口摂取できることが大切なポイントとなります。

(文/松本喜美枝、監修/漢方治療専門どうぶつ病院 ハルペッツクリニック東京・林晴敏院長[農学博士・獣医師])