紀州のドン・ファンこと、実業家の野崎幸助さん(77)が5月24日夜、和歌山県田辺市の自宅で急性覚せい剤中毒で「怪死」した疑惑。6月11日は野崎さんが「自分の遺産をイブ(の飼い主)に相続させたい」と溺愛していた愛犬、イブの「お別れ会」が和歌山県内の高級ホテルで予定されていた。
イブも野崎さんが亡くなる18日前の5月6日に突然、もがき苦しんむという怪死を遂げていた。
野崎さんが経営する会社の元従業員はこういう。
「普通、こうした事態になったので、野崎さんの奥さんら遺族からイブちゃんのお別れ会は中止と連絡が入るはずですが、何もありません」
お別れ会が予定されたホテルに取材すると、「いろいろと報道されていますが、もともと予約は入っていなかった」と困惑する。
野崎さんの55歳年下の妻(22)は6月8日未明に和歌山の自宅から車で出かけて以降、報道陣の前から姿を消したままだ。
野崎さんの親族も妻と連絡が取れないと困惑している。
「49日法要をいつどこでやるのか、その打ち合わせなど、全く奥さんから連絡がありません。まだ、幸助のお墓も決まっておらず、どう弔うのか、こちらも困惑しています」
そして妻の代理人に就任したという弁護士が11日、報道各社にファクスを送り、加熱する報道に対し、慎重な対応を要請した。
同弁護士事務所は、野崎さんの妻に対する行きすぎた取材、臆測に基づく記事、名誉、肖像権の侵害が多数、散見されると主張。今後は法的措置も含め、厳重に抗議するという。
最近、妻と連絡をとった関係者はこう言う。
「6月7日、和歌山県警の家宅捜索に立ち会い、これまでも何度も県警に事情を聞かれ、すっかり疲れ果てたと言ってました。『日本にいれば、いろいろ騒がれるから海外に行きたい』と話していました」
紀州のドン・ファン怪死の報道を見ながら、「20年前を思い出すわ」と、しみじみ語るのは、和歌山カレー毒物混入事件、林眞須美死刑囚の夫、林健治氏だ。