社外取締役という名の天下り 不祥事企業に官僚OBが就任事例も (1/3) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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社外取締役という名の天下り 不祥事企業に官僚OBが就任事例も

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座小田英史,堀篭俊材週刊朝日
外務省

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「社外取締役」をご存じだろうか。企業の経営改革のためだとして、政府が導入を促している。月1回程度の取締役会に参加すれば、1千万円近い年収が期待できる“おいしい仕事”だ。この社外取に多くの官僚OBが就任している。4~5社兼務し多額の報酬をもらう人もいて、新たな「天下り先」になっているのだ。

【社外取締役や社外監査役に就いている主な官僚・日銀OBのリストはこちら】

 官僚OBが公務員としての経験や知識を、民間企業で発揮すること自体は悪くはない。企業の内部管理体制を「外部の目」で評価し、不祥事を防ぐ役割も期待されている。

 ただ、中には社外取締役に就いた企業で、不祥事が発覚したケースもある。外部の目として機能していたのかどうか、株主らが疑問に感じるかもしれない。

 品質データ改ざん問題を受けて社長が引責辞任した神戸製鋼所には、北畑隆生・元経産省次官がいる。兵庫県出身で次官時代に、歯にきぬ着せぬ発言で「暴れん坊次官」の異名をとった。08年には短期売買を繰り返すデイトレーダーについて、「最も堕落した株主の典型」などと発言し、物議を醸した。

 その物おじしない発言力を経営チェックにも生かせれば良かったが、改ざん問題は防げなかった。北畑氏は「社外取締役として厳しい指摘をしている」とメールで回答があった。

 神鋼の品質データ改ざん問題を巡っては、東京地検特捜部と警視庁が合同で捜査を始めた。今後刑事事件に発展する可能性もあり、役員らの責任が改めて問われそうだ。

 ほかにも不祥事の例としては、15年に不正会計問題が発覚した東芝がある。社外取締役が企業統治(ガバナンス)の中心となる指名委員会等設置会社にいち早く移行し、「企業統治の優等生」のはずだった。ところが実際は、不正会計が繰り返されていた。

 東芝の社外取締役には、元大使クラスの外務省OBが2人いた。取締役会や執行部門を監督する監査委員会に所属していたが、組織ぐるみの不正会計を見抜けなかった。

「財務・経理に関して十分な知見を有している者はいなかった」


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