北原みのり「“サブカル”に隠された暴力」 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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北原みのり「“サブカル”に隠された暴力」

連載「ニッポン スッポンポンNEO」

北原みのり週刊朝日#北原みのり
北原みのり(きたはら・みのり)/1970年生まれ。作家、女性のためのセックスグッズショップ「ラブピースクラブ」代表

北原みのり(きたはら・みのり)/1970年生まれ。作家、女性のためのセックスグッズショップ「ラブピースクラブ」代表

女にとっての90年代(※写真はイメージ)

女にとっての90年代(※写真はイメージ)

 90年代が少しずつ遠くなる今、改めてあの時代のこと、フェミの問題として考えなければいけないと思った。考えてみれば91年は「慰安婦」問題が「問題」になった年でもある。この国の「性」の問題が剥き出しになった90年代に、私たちは何を置いてきてしまっているのだろう。

 様々な話をしながら最後、90年代の産物は、暴力的なロリコン表現をここまで野放しにしてしまったことなのではないかという結論になった。実際に乗っている方には本当に申し訳ないが、ネットでは数年前から「ハイエース」という隠語がある。幼女を誘拐し暴行することを表す。書店の広告などにも、車名がそのまま掲載されていたりする。こういう「遊び」は恐らく氷山の一角なのだろう。幼女への暴力を何かゲームのように、まるで必要な娯楽表現として消費するのは、文化でもなんでもない。ただの暴力だ。どうせネット上の戯言、どうせ少数のお遊び……として放置してきたものが、実は大きな闇となって多くの女たちをのみ込んできている。その事実に向き合うことでしか、私たちは変われないのではないか。

週刊朝日 2018年6月8日号


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