そんな突拍子もないことを思い付いたのも、渡辺直美ちゃんの姿が最近ますます神々しくて、ありがたみに溢れているから。あの体格故に『飛び道具(インパクト)』的だった立ち位置を、いつの間にか『ポップな日常風景』にまで昇華させることができたのは、ひとえに彼女の軽やかさと色彩豊かな清潔さの賜物だと思います。『ポップ』とは想像以上の軽やかさとサービス精神で出来ているのだとすれば、彼女は間違いなく現代日本の『ナンバー1ポップアイコン』です。彼女の掻く汗は果てしなくポップであり、それは日本の国技『大相撲』とも共通します。あと直美ちゃんは声が素晴らしい。質としては瀬戸朝香さんと同じ系譜に属す『アスリート・ポテンシャルが高い美人女性』のそれです。

相撲の神(豊作の神)』は女だそうですが、それはきっと直美ちゃんのような女性ではないでしょうか。だったら土俵に他の女性が上がってきたとしても、嫉妬するどころかその器量の良さと軽やかさをもって、さらなる豊作を導いてくれそうです。直美ちゃん、是非とも国技館を貸し切りにして、ご自身のブランドのランウェイ・イベントを開催してください!

週刊朝日 2018年4月27日号

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ミッツ・マングローブ

ミッツ・マングローブ

ミッツ・マングローブ/1975年、横浜市生まれ。慶應義塾大学卒業後、英国留学を経て2000年にドラァグクイーンとしてデビュー。現在「スポーツ酒場~語り亭~」「5時に夢中!」などのテレビ番組に出演中。音楽ユニット「星屑スキャット」としても活動する

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