1940年、福岡県生まれ。学習院大学政経学部卒業後、麻生産業などを経て、79年、衆院選で初当選。2008年、内閣総理大臣に就任するも、翌年の衆院選で自民党が大敗し、退陣。12年、自民党の政権復帰後は、副総理、財務大臣など=3月12日、財務省が決裁文書の書き換えを認め、大臣として会見などの対応に追われる(撮影/朝日新聞社・林敏行) (c)朝日新聞社
1940年、福岡県生まれ。学習院大学政経学部卒業後、麻生産業などを経て、79年、衆院選で初当選。2008年、内閣総理大臣に就任するも、翌年の衆院選で自民党が大敗し、退陣。12年、自民党の政権復帰後は、副総理、財務大臣など=3月12日、財務省が決裁文書の書き換えを認め、大臣として会見などの対応に追われる(撮影/朝日新聞社・林敏行) (c)朝日新聞社
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 3月12日、財務省が決裁文書の書き換えを認め、大臣として会見などの対応に追われる麻生太郎財務大臣。ファッションデザイナーのドン小西氏がファッションチェックした。

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 そもそも、政界きっての洒落者。総理時代から、こだわりのスーツが話題だったよね。こうして見ても、老いてなおオシャレ。スーツへのこだわりはすごいよ。

 例えば上着は、政治家には珍しいサイドベンツ。一番下のボタン位置を低くしたりして、Vゾーンをより長く見せる工夫も忘れてない。ドレープができやすい生地を使ったエレガントな風合いがお好みで、ズボンの裾に重りを縫い込んで、下半身をスラリと見せてるなんて噂もあったよね。ほかにボルサリーノの帽子にトレンチコートとか、映画の主人公になりきったようなナルシストファッションがトレードマークだよ。

 ま、昔は政治家というと、この人みたいにアクが強いオレ様タイプがいっぱいいたもんだ。でも今は、選挙が仕事のサービス業みたいな政治家が増えただろ。この手のキャラの濃い政治家は、横柄だの、偉そうだのって、ツッコまれやすい時代だよね。そうなるとほら、この人のエレガントなドレープスーツも、ただのヨレヨレに見えてくるから不思議だよ。そんな時代の潮目にも、しんみり。

(構成/福光恵)

週刊朝日  2018年3月30日号