西村:首相官邸は、閣内にいても出馬を容認する、と報じられていましたね。

野田:そもそも、そういうものなんだから。今さら確認しないでほしい(笑)。

西村:それがニュースになるということ自体が変ですよね。官邸一強と言われる中で手を挙げようとしている野田さんに、皆、注目しているわけです。

野田:若いころから、「自民党にいてそんなにたたかれるならうちの党においで」と言われることも多かったけれど、そこは中から言い続けないと変わらないと思った。そんな調子で今は小姑になってしまったけど、しょうがないよね、自分で決めちゃったんだから。

高木:小池百合子東京都知事は、希望の党の代表として臨んだ昨年の衆院選で敗れた後、「鉄の天井があった」と発言していました。とらえ方はいろいろあるでしょうが、一つ言えるのは、「女性がもっと活躍してほしい」「女性の代表として頑張ってほしい」という世論の高まりが、東京では都知事選のときからすごくあった。あれを男性たちがどう受け止めるかというのが非常に重要で、「ブームが去った、やれやれ」みたいな感覚があったとしたら、女性の力を過小評価することになると思います。

森:私は、女性リーダーへの期待というのは弱まっていないと思うな。

三原:確かに、小池ブームが去って、「やっぱりな」とホッとしてしまった男性は多いと私も感じます。でも、女性への本当の期待感というのは、こんなものじゃない。あれはブームなんかではありませんよ。

野田:ブームではなく、始まりじゃないでしょうか。めげずに、前へ、前へと行こうではありませんか。

(構成 本誌・小泉耕平)

週刊朝日 2018年2月9日号より抜粋