野田:変わったんだよ。これまでは比例区で不特定多数から票を集めなければいけないつらさがあったけれど、今度は選挙区でしっかり勝ったから。
三原:そうですね。ただ、本当に今、戦いだなと思います。自民党の中でも。
野田:これからですよ。ところで今、地方議会ではなり手不足が問題になっていますが、そこに女性という視点が出てこないのが気になっています。最近、相談を受けたときも「男性になり手がなければ、女性はどうですか」と聞くと、「考えたことがなかった」と。発想自体がないんですね。
西村:私も新潟県議会議員をやりましたが、地方議員でも少ないんですよ、女性議員。
森:私は西村さんと同じ99年の統一地方選で、横越町(現・新潟市)の町議に初当選しました。当時は村から町になったのに女性議員が一人もおらず、それでは恥ずかしいという町長の意を受けて、当時の議長が出馬を頼みに来ました。
西村:地方議会でも、主要政党では自民党の女性議員比率が最も低いですね。
三原:そのとおりです。悲しくなるくらいです。
高木:女性議員がいない自治体もかなりあって、今でも町村議会の3割が女性不在です。
野田:地方議会という一番生活に密着しているところが抜けている。国会だけ変えるのも変ですよね。
森:(野田氏に向けて唐突に)総理になれば? やっぱり、女性の総理が誕生すれば、一気に変わりますよ。
西村:すごく風景が変わりますよね。
野田:いやいや……簡単におっしゃいますけれど。私もそう思っているけれど、思っただけではできないのが権力闘争の世界というものなんですよ。
編集部:野田さんは15年の総裁選では官邸の切り崩しもあって推薦人20人を集められなかったと言われていますが、今回は菅義偉官房長官が会見で「出馬するしないは本人の自由だ」と発言しています。出馬の“お墨付き”が出たということでしょうか。
野田:出たんですよ。良いことか、悪いことかわかりませんけどね。