“普通の人”役のオファーが増えた山内圭哉「それはそれで新鮮」 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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“普通の人”役のオファーが増えた山内圭哉「それはそれで新鮮」

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菊地陽子週刊朝日
山内圭哉(やまうち・たかや)/1971年生まれ。大阪府出身。92年から99年まで笑殺軍団リリパットアーミーに所属。2001 年から演劇ユニットPiper、17年には新ロイヤル大衆舎のメンバーとしても活動。鄭義信演出の舞台出演は13年の「しゃばけ」以来(撮影/写真部・岸本絢)

山内圭哉(やまうち・たかや)/1971年生まれ。大阪府出身。92年から99年まで笑殺軍団リリパットアーミーに所属。2001 年から演劇ユニットPiper、17年には新ロイヤル大衆舎のメンバーとしても活動。鄭義信演出の舞台出演は13年の「しゃばけ」以来(撮影/写真部・岸本絢)

 ずっと、自分のことを社会不適合者だと思っていた。やりたいことも、できることも見つからず、自堕落な生活を送っていた山内圭哉さんは、20歳のときに、ある人物と劇的な出会いをする。週に何本もの連載を抱える売れっ子作家であり、“笑殺軍団リリパットアーミー”を主宰していた中島らもさんだ。劇団の新人オーディションがあると聞き、山内さんは、最初は冷やかしのつもりで、酒をあおってからオーディションに挑んだ。

「友達に勧められて受けただけで、劇団に対して何の予備知識もなかったし、俳優になりたいなんて考えたこともなかった。でも、オーディションに行ってみたら、不良の大人がいっぱいいてる感じが面白くて。みんな朝から酒を飲んでいるような人ばかりで、“こんなんでいいんや”と」

「明日から事務所においで」と言われ、与えられた仕事が、らもさんが原稿を書く傍らでお酌をすることだった。山内さんも酒を飲んでよかった。らもさんが原稿に詰まると、「ステテコとかけて、何と解く?」などと、突然謎掛けを振られた。原稿を書くのは12時から18時までの6時間で、それが終わると、そのまま飲みに連れていってもらえた。

「事務所に通うようになって1週間目に、『とくに役者がやりたいわけでもないのに、こんなにしてもらって申し訳ないです』と言うと、『20歳やそこらで何がやりたいなんて、誰にもわからへん。男は30からや。30までは、好きなことを片っ端からやればいい』と、キツい口調で諭されました。後にも先にも、らもさんに怒られたのはあのときだけです」

 それから、来る仕事を順番に引き受けているうちに、俳優の仕事だけが途切れず入ってくるようになった。連続テレビ小説「あさが来た」に出演してからは、“普通の人”役のオファーが増えたことも、それはそれで新鮮に感じている。今回出演する舞台「密やかな結晶」は、主演の石原さとみさんが惚れ込んだという小川洋子さんの原作を、鄭義信(チョンウイシン)さんがどう演出するかに興味を持った。


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