「師任堂(サイムダン)、色の日記」のワンシーン。チャングムの誓いで主演を務めたイ・ヨンエが13年ぶりにドラマカムバックで話題を呼んだ。BD&DVD-BOX1~3が発売中(発売元:フジテレビ/フィールズ/エスピーオー、販売元:エスピーオー)(c)Group Eight
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TSUTAYA アジアTVドラマ 2017年 年間レンタルランキング(週刊朝日 2018年1月19日号より)
TSUTAYA アジアTVドラマ 2017年 年間レンタルランキング(週刊朝日 2018年1月19日号より)

 中高年男性も巻き込んだ「宮廷女官チャングムの誓い」の大ヒットから10年以上……。今、日本で再び韓国のドラマに注目が集まっている。火付け役はK―POP。“胸キュン”のラブストーリーからサスペンスまで、2018年も見逃せない作品ばかり。韓流の“プロ”にトレンドを聞いた。

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 日本で韓流ドラマ再燃を予感させる象徴的な場面があった。

2017年11月末に横浜アリーナで開かれた音楽授賞式「2017 MAMA in Japan」。人気のK−POPグループが多数出演するとあって、それぞれのファンが詰めかけていた。主役はK−POPグループにもかかわらず、プレゼンターの若手俳優のパク・ボゴムが登場すると観客は大興奮。人気グループに負けず劣らず、黄色い声援を浴びていた。

「K−POP好きで、韓流ドラマにハマった子が彼のファンになっているんです」(20代のK−POPファンの女性)

 つまり、K−POPファンと最近のドラマファンは重複しているようなのだ。

 地上波テレビから韓流ドラマが減って久しい。定期的にチェックするのは、いつの間にか一部のコアなファンや中高年層が中心になっていた。その潮目が最近、変わってきたというのだ。

「ここ数年はヨン様、チャン・グンソクのようなスターも現れず、売り上げも右肩下がりでした。それが一転、売り上げが回復傾向に。大きな要因としては、『いつも見ていない方々』がドラマを見たからです」

 と分析するのは、TSUTAYAのアジアTVドラマ・映画担当の落合麻葉さんだ。落合さんは、同社で買い付けから販促まで一手に担う、韓流の“プロ”。最新作は連日午前3時までチェックしているという。ちなみに、2005年の東方神起日本上陸から、韓流エンタメにどっぷりハマった口だ。

 ここで、日本における韓流ドラマの変遷をおさらいしておこう。

 始まりは、03年春に放送が開始された「冬のソナタ」。「ヨン様」ファンは中年女性が中心だった。翌年、「チャングム」が放送されると、今度は中高年男性が夢中に。ピークは10年。チャン・グンソク主演の「美男〈イケメン〉ですね」が放送されると、若い女性が熱狂した。

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