自民党の山本幸三衆院議員が「何であんな黒いのが好きなのか」と発言したというニュースには、目を疑いました。とても21世紀の出来事とは思えません。

 後日の「アフリカが『黒い大陸』『暗黒大陸』と表現されたことが念頭にあっての発言」という説明も、差別意識の根深さを念入りに露呈しただけでした。「発言にもその後の弁明にも唖然とさせられたで賞」を贈呈いたします。どうして問題になったのか、たぶん、今でもわかっていらっしゃらないかと思いますが。

 世界の首脳で、大人げない界の両巨頭と言えば、文句なしでこのふたり。ドナルド・トランプ米大統領と、北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長です。

 お互いに相手を「小さなロケットマン」だの「老いぼれ狂人」だのと罵り、ハタ迷惑な挑発をやめようとしません。ふたりまとめて「己の立場や影響力がぜんぜんわかっていないで賞」をお贈りします。仲よく受け取ってください。

 経済界では今年、名門とされる大企業が大人げない不祥事を次々と起こしました。その中でランクインしたのは東芝の綱川智社長。「数字を見ると、正しいとは言いにくい」という発言からは“大企業病”の症状もうかがえます。「どことなく他人ごと感が漂ってしまっているで賞」をお贈りしましょう。

 スポーツ界からは、まさに騒動の渦中にある角界から、元横綱の日馬富士にお出まし願うとしましょう。

 現時点では貴乃花親方が沈黙を守り、事件の詳細は明らかになっていません。日馬富士としては、けっして納得したうえでの引退ではなかったはず。引退会見でも、「これからのことを思ってしかったが、行きすぎたことになった」と、微妙に不満が見え隠れする発言を連発しました。記者の質問に露骨にムッとしていた伊勢ケ浜親方とともに、「釈然としないという本音が端々からにじみ出ていたで賞」をお贈りします。

 芸能界からはふたりがランクイン。ひとり目は須藤凜々花。AKB48の選抜総選挙のステージで、唐突に「初めて人を好きになりました。私、NMB48須藤凜々花は結婚します」と言い放ちました。彼女の順位を上げるためにCDを買いまくったファンもたくさんいたでしょう。そんな彼らのショックと涙を想像しつつ、「よりによってその状況で言わなくたっていいで賞」をお贈りします。

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