妻:もう一歩のところでダメだった、みたいなことが続くと、すごくつらいんです。私、自分のことより人のことのほうが力入っちゃう性格なんですよね。ドラえもんの映画の主題歌になった「ひまわりの約束」って歌があるんですけど。えっと「君が泣いてるのに……」だっけ?

夫:いい話なのに、全然覚えてないじゃん! 秦基博さんの歌で「どうして君が泣くの/まだ僕も泣いていないのに/自分より悲しむから/つらいのがどっちかわからなくなるよ」っていう歌でしょ。

妻:そう、それ! 彼がつらいと、私のほうが先に泣いちゃうんです。

夫:おそらく朋ちゃんは僕と知り合うまで「壁にぶつかる」という経験をしたことがなかったんだと思う。

妻:ないない。

夫:でも僕は「壁があるのが当たり前」という人生を送ってきたから。苦しいけど、でもそれがあるから次にいけるんだと、自分のなかで消化して前に進める。

妻:最終的に本人がやると言うんだったら、応援するしかないんですよね。

――これからは家族3人で走っていく

夫:僕は20歳のときにノートにやりたいことを全部書いたんです。いまノート開くと、けっこう「これかなえてるな」って思える。

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