日馬富士はモンゴルで日本の教育をいかした小中高一貫学校を建てる計画を進めていた。

「学校の図面も見せてもらった。彼はこれからどうするのか、突然のことでしたから、たぶん、まだ考えられないと思います」

 昨年11月場所の頃、日本国籍を取りたいという相談もあった。

「日本の学校へ通う家族のこともありますし、将来、相撲の親方になれるかもしれない。日本の国籍をとるかどうか、迷っていたので、『迷っているなら、自分の気持ちが定まるまで、今の場所を全力で頑張りなさい』とアドバイスしました」(同)

 貴乃花親方の対応については疑問があるという。

「テレビのワイドショーに出演した際、貴乃花親方の母親の藤田紀子さんと言い合いになりました。紀子さんは貴乃花親方を擁護していたので。でも、貴乃花親方は何を改革したいのかわからない。協会を改革したいのなら、たとえば改革案の7カ条とか、発表すればいいと思います。このままでは、日馬富士が引退したことが無駄な討ち死になってしまわないかと心配です」

 日馬富士の引退をきっかけに日本相撲協会のゴタゴタ体質は変わっていくのだろうか。(本誌・上田耕司)

※週刊朝日オンライン限定記事

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上田耕司

上田耕司

福井県出身。大学を卒業後、ファッション業界で記者デビュー。20代後半から大手出版社の雑誌に転身。学年誌から週刊誌、飲食・旅行に至るまで幅広い分野の編集部を経験。その後、いくつかの出版社勤務を経て、現職。

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