岩合光昭 (c)Iwago Photographic Office
岩合光昭 (c)Iwago Photographic Office
撮影/岩合光昭 (c)Iwago Photographic Office
撮影/岩合光昭 (c)Iwago Photographic Office

 動物写真家・岩合光昭さんが見つけた“いい(こ)”を紹介する「今週の猫」。今回は、ベトナム・チャンアンの「あげ猫(にゃ)いもん」です。

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「陸のハロン湾」と呼ばれ、2014年、東南アジア初の複合遺産(自然遺産と文化遺産を兼ね備えたもの)に登録されたチャンアンを訪ねた。

 霧の朝、水と緑の香りに、香ばしい匂いが混ざる。小魚を釣った男性が串に刺して焼き、傍らの猫たちにあげていた。やさしい時間。だがそこに、けたたましい声を上げ数羽の鶏がやってきた。たまらず成猫は逃げだすが、子猫は魚を取られてたまるかと必死の形相。突(つつ)かれる恐怖を知らないがゆえの無謀な闘いに、こちらも気負い立つ。

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デジタル岩合 http://www.digitaliwago.com/

週刊朝日 2017年12月8日号