「大それたことをするとは思えず、大変な知能犯」と容疑者についてコメントしたデヴィ夫人 (c)朝日新聞社
「大それたことをするとは思えず、大変な知能犯」と容疑者についてコメントしたデヴィ夫人 (c)朝日新聞社

 タレントのデヴィ・スカルノ夫人が代表を務める「オフィス・デヴィ・スカルノ」(東京・渋谷区)で、金銭騒動が起きた。警視庁渋谷署は、業務上横領の疑いで、元経理担当の辻村秀一郎容疑者を逮捕した。

 逮捕容疑は3月中旬、事務所名義の口座から現金60万円を横領したというもの。引き出しはなんと5年半で300回に及ぶという。「少ない時で引き出しは、数万円でしたが、多い時には100万円前後にものぼったと見られています」(捜査関係者)

 事務所によると、辻村容疑は2011年2月から昨年9月まで約5年半勤務。当初は会計事務所からの派遣だった。

「デヴィさんは辻村容疑者を信頼して、途中から個人契約に切り替えたんです。昨年9月、納税のためのお金が足りなかったことから、銀行の融資が必要な事態になった。その時『どうして銀行からカネを借りなきゃいけないのか。毎年、黒字で現金はあるはずななのに』と不審に思ったことで事態が発覚しました」(同)

 事務所はマスコミ会社にデヴィ夫人のコメントをファクスした。

「(辻村容疑者は)月2回弊社にきておりました。しかしながら、5年半に渡り、1億7056万2900円に及ぶ横領が判明しておりませんでした(原文ママ/発覚しなかったという趣旨)。毎年の納税の時期になると、辻村より『お金が足りない』といわれ、銀行からの借入金が6200万円、被害が生じています。被害額は2億6812万6600円にも及びます。辻村はこのような大それたことをする人とは思えず、結果的に大変な知能犯ということがわかりました。このような事件が起きたことを大変遺憾に思います」

(本誌・上田耕司)

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