みなしごハッチ、ガッチャマン…タツノコプロ55周年「アニメ経験者は一人もいなかった」 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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みなしごハッチ、ガッチャマン…タツノコプロ55周年「アニメ経験者は一人もいなかった」

菊地武顕週刊朝日
生前の吉田竜夫さん。整理整頓された机でハクション大魔王を描く(撮影/写真部・岸本絢)

生前の吉田竜夫さん。整理整頓された机でハクション大魔王を描く(撮影/写真部・岸本絢)

廊下や会議室の壁には、同社キャラクターの絵が(撮影/写真部・岸本絢)

廊下や会議室の壁には、同社キャラクターの絵が(撮影/写真部・岸本絢)

 タツノコプロの完璧主義に憧れて集まった人も多くおり、竜夫氏は才能のある人材を競い合わせた。

 同社では新企画の立ち上げに際し、主要スタッフが旅館で合宿を行う。

「私も高校時代に連れていかれました。学校なんか行かなくていいから、と(笑)。視聴者世代の感覚を知りたかったんでしょうね」

 と語るのは、竜夫氏の長女の吉田すずかさん。キャラクターデザイナーであり、今は同社スーパーバイザーも務めている。

「和室に置かれた大きなテーブルを囲んで、5~6人が描くんです。それぞれ父に課題を与えられ、朝から夕方までぶっ通しで。チラッチラッと他の人のを覗いて、ああすごい良さそうなの描いてるな、と。父は天野喜孝さん(後にアーティストとして世界を舞台に活躍)を褒めるんですよ。するとみんな、自分も褒められたくて頑張る。その繰り返しで活気に溢れてました」

 すずかさんによると、竜夫氏の描くキャラクターの魅力は「濃さ」だという。性格、決めポーズ、そして目力。数あるキャラの中では、親子共にポリマーが好きだそうだ。

「父はブルース・リーが大好きで、『燃えよドラゴン』を見た後に似顔絵を描いていたんです。自分で決めポーズを取って鏡に映したり。それをやったうえで、ポリマーのキャラクターができました」

 今月から、ガッチャマンやポリマー、さらにキャシャーン、テッカマンが一堂にそろう新作「Infini‐T Force(インフィニティ フォース)」の放送が始まった。なんとフル3DCG作品だ。

 笹川さんはこう評する。

「これこそ竜夫さんが目指したリアルな映像です。生きていたら喜んだことでしょうね。いや竜夫さんのことですから、意地でも『俺の絵のほうがうまい』と言うかもしれないけど(笑)」(本誌・菊地武顕)

週刊朝日 2017年10月20日号


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